2024.02.23
VOTANIのライトは暗い。スペックは1Wなのでお話にならない。本来なら購入と同時にTRS2用に交換するのだが、そうもいかない事情があった。このライトは電圧が特殊で36Vで駆動されている。36V-1W(28mA、、、)という珍しい仕様なのである。TRS2用のライトとは電圧は違うし電流スペックも小さくて流用不能。そもそもこの仕様ではポン付けで流用できるライトなどない。
普通は適当な充電ライト買って使えばいいじゃん、となるのだが、Eバイクなのに充電ライトで妥協するなど個人的には許されない。電源を走行バッテリーから取るのは必須。走行バッテリーから12Vラインを確保するだけなら難しくはないけど、VOTANIのライトはもう一つ課題がある。
すばらしいことにVOTANIにはオートライト機能がある。明るい場所では消え、暗くなると勝手に点灯する。この機能はライトを変えても生かしたい。元のライト信号で電力供給は無理だけど信号として利用して、新しい12Vのライト電源をON,OFFするトリガーとして使えばオートライトを実現できるはず。この方向で考えてみる。
※マネして壊すとメーカー保証対象外です。知識なくできる改造ではありません。電気や電子回路の知識を学んでからチャレンジしてください。理解して改造してもメーカーの想定外の使い方なので故障リスクがあります。そのリスクを自分で負えない人は手を出してはいけません。リスキーな趣味の世界を楽しめる人だけの禁断の領域です。
都合のいい回路無いかなぁ、とアマゾンを彷徨ってたらいいのがあった。MOS FETを使った回路で5V〜36V 15Aをトリガー信号でスイッチできる。ライト信号をトリガーにして12Vラインをスイッチすればバッチリ。
と思ったが、トリガーの入力電圧が3.3〜20V。ライト線そのままではオーバーするので電圧下げる必要があるな。
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Haskoss 10個 DC 5V-36V 15A(最大30A)MOSFET MOS FETトリガースイッチドライバーモジュール 0-20KHz PWMレギュレーターのコントロールパネル |
シンプルに分圧で電圧を下げる。半分にすりゃ充分だろ。10kΩを2個使って真ん中からトリガー信号を取ることにする。
12Vと36Vを電源で作って仮配線でテスト。36Vのトリガー信号で12V側をON、OFFできる。実際にTRS2のライトを駆動しても問題なし。
実車への組み込み検討。H3の電気周りをバラバラにする。なるほどこうなってるのか。バッテリー差し込み部分は底を開けてケーブル全て外して固定ネジ2+1を外すと上へ抜ける。コントローラーもついてくるので抜き取ってからコントローラを分離。
そこまでやるとよーやくバッテリー差し込み端子の裏が見える。ここから元電源を横取りする。
取り出し部分にはヒューズと逆流防止のショットキーバリアダイオードを入れる。
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20SQ045 ショットキーバリアダイオード 20本セット 20A 45V 整流 逆流防止 高速スッチング ショットキーダイオード 整流用ダイオード |
36V→12VのDC-DCコンバータはお気に入りのDrokの18Wのやつ。以前PS1で使ってたやつを再利用。TRS2用ライトとiPhone充電なら余裕。将来的にグリップヒーター付けたくなったら60WのDC-DCに変更する必要があるのだが、フレーム空間的に60Wクラスを埋め込むのはかなりのパズルになると思われる。たぶん普通にやると18WのDC-DC入れるとパンパン。のたくってるケーブルが空間潰すんだよなぁ。
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DROKマイクロDC電圧降圧コンバータ15-55V 24V / 36V / 48V〜12V 1.5A 18W降圧電源自動車用トランスインバータ車載用自動車 |
スイッチ回路の配線もしたので念のため実車でテスト。が!うまく動かない。なんかトリガーに使うライト信号が変な気がする、、、いろいろ探ってみたところ、これオープンコレクタの制御になってるっぽい。まいったなーこの回路ではダメだ、、、
たぶんこんな感じになってる。ライトOFF時はライト線が両方とも36Vになって点灯しない。ライト制御信号がONになると片側がGNDに落ちるので電圧差が発生して点灯する。
つまり、ライトONの時にプラスになる信号線はない。トリガー信号としてそのまま使えない、、、せっかく配線したけど作り直し。
ライト線はON時に0V、OFF時に36Vになるので反転させてやる必要がある。トランジスタで反転回路を追加してMOS FETのトリガーに使うことにする。
ど定番の2SC1815(いっぱい在庫ある)に電流制限抵抗10kΩで構成。抵抗値はテキトーだけど10kΩなら40Vかかったとしても4mAしか流れない。2SC1815のベース電流の最大は50mAなので1/10以下。トランジスタが壊れない方向にテキトーなのは趣味でやる分には問題ない。電流小さすぎてうまく動かなかったら対策すればいい。そんな考えで10kΩばかり使ってる。
気を取り直して作り直し。アマゾンのは10個セットなので予備はいくらでもある。端子外すのが面倒だったりするが、、、できるだけ小さいモジュールにしたいので余計なモノは外す。というか小さくしないとフレームに仕込めなくなる。
必殺のトランジスタ空中配線。どーせホットボンドでモールドするからショートしてなければ剥き出し空中配線でOK。
実車配線でテスト。バッチリ動く。
ホットボンドでモールドして絶縁&防水化。
せっかく12VラインができるのでUSB端子も作る。
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3個DC-DC可変降圧コンバータ6V-32V(12 24V)電源降圧モジュール、QC3.0高速充電、シングルUSB降圧電源コンバータ、IPフォンHua-wei FCP用 (DC-DC可変降圧コンバータ) (DC-DC可変降圧コンバータ) |
USBは車体外側に配置するのでブラックホットボンドでモールド。差し込み端子にカバー付けて下向きに固定することで端子部分に水が入らないようにする。
やっと役者が揃った。
H3をひっくり返して配線通し。難易度高めだけど針金使って成功。各種モジュールと配線を詰め込むとパンパンになった。気を抜いて大きめに作ったら入らないとこだった。
USBモジュールはカゴ裏に固定。
完成!
TRS2用のライトがしっかり点灯。当然ながら元のコントローラーのスイッチでON、OFFできるし、オートでもちゃんと動く。そしてなぜかライトのマウント部分は元のライトとまったく同じ。そのまま固定できた。ラッキー!
USB側もバッチリ。
夜になってから試したが何の問題もないな。それにしてもフレームマウントはハンドルふらふらに関係なく光軸が安定するからなんか心地いい。
購入当初からくすぶってた問題をよーやく解決。まー家族の通勤号なので自分では滅多に乗らないから放ったらかしだった。これで日没後の移動も支障なし。iPhone充電にも困らないスーパー通勤号の完成!
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