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2017.5.20〜21
無謀だと思いながらも勢いで「王滝SDA(セルフディスカバリーアドベンチャー・イン・王滝)」にエントリー(しかも100km)。 王滝SDAは以前から知っていたけど、エイド充実のイベントが好きなので基本的に対象外。 でも、出た人のブログとか見るとコース上の景色がとんでもなく素晴らしい。 立ち入り禁止の国有林エリアなので王滝SDAに出ないと入れない場所。 御嶽山が見える標高1000〜1700mの場所にある100kmものダート。 これは景色見るために出るのもアリか。 ってことで途中タイムアウト覚悟で出場決定(^^; 王滝SDAは競技。 プロも出場しててガチでタイムを競う本気レース。 獲得標高3000mの100kmのダート(登りと下りしかない)を制限10時間で走る。 トップ選手は5時間ぐらいで走るらしいけど普通の人は制限時間と戦う感じ。 エイドは水を補給できるだけなので食料は自分で運ぶ。 むろん修理サービスなんか無し。 トラブルに対処できる工具やパーツも自力積載。 途中リタイアでも回収してくれるワケではなく自走で戻る前提。 ただでさえ過酷なコースなのに重量増。 まさにサバイバルレース。 自己完結で走れないと完走できない。 100kmコースの完走者は「勇者」と呼ばれるのがよくわかる。 初参加なのでノウハウなし。先人の情報をネットで探って準備。 自転車的には基本的にいつもと同じ。 タイヤはシュワルベのレーシングラルフのチューブ仕様(チューブレスは好みじゃない) グリップ心もとないという意見もあるけど普段使いして慣れてるので。 ショックはエア圧やや低め。 できるだけフルストローク使える感じに。 タイヤ空気圧は2.0bar。 ペダルはフラットベダル(足くっつくのは嫌い) セッテイング変えただけで普段のポタリング仕様。 補給は1時間毎に300kcalぐらいが望ましいらしい。 この辺、朝食摂取のカロリーや体質でかなり個人差ある模様。 でもハンガーノックになると最悪なのは皆同じ。 やや多めに考えてた方がよさそう。 途中8回補給すると考えて2400kcal以上。 ドラッグストアで色々買って試食してマズくないのを選択。 最終的にゼリー8個とSOYJOY10個、疲労回復に都こんぶ2箱を想定。 あと自転車屋からもらった期限切れ間近のMeitanCCCも搭載。 マズイようだがかなり気合が入るらしい。 正念場で使おう。 装備を搭載するためにバッグを増設。 GoProやiPhone用の外部バッテリーも搭載するのでフレームの隙間も効率よく使う。 ゼリーは重いので前後バランスも考えて配置。 予備チューブは2本、トラブルに対処できる様に工具も装備。 当然、超小型&軽量なモノを最小限で組み合わせ。 たいそうに見えるけどバッグ容量の大半は食料。 ハンドルには目安のために高低差マップとルートマップ。 サイコン代わりのiPhoneと走行撮影用のGoPro、GM1はいつも通り。 ドリンクは500ccを2個。 1つは自転車のホルダーに、もう1つはヒップバッグの肩掛けベルトに固定して走りながら飲む想定。 (背中にハイドレーションが定番らしいけど背中にモノあるのイヤ) そしていつもの大型ヒップバッグには「EOS 6D+EF24-70F2.8L」 重いけど景色目当てなのでこれは妥協できない。 今の実力では止まって写真撮れるの数枚だと思うけど...、 アホみたいな重装備だけど、これがMYスタイル。 装備入れて食料積んだ自転車の重さ測ると19kgあった。 食料がかなり重いようだ...。 坂登れるのか?(^^; いつもは泊まりイベントはトレーラー牽引して行くけど、さすがに王滝村は遠い。 高速代がバカ高くなる上に移動速度も遅いので今回は断念。 寝れればいいのでパジェロに一人用の簡易ベッド作って車中泊対応。 マルチに対応できるパジェロの車内空間はホント素晴らしい。 前日の土曜日、早朝から高速をひたすら走って中央道の中津川で降りる。 そこからR19を北上。この時点で絵が違う。 山の上にはたっぷり残雪が見える。 あちこちで写真撮影したくなるけど時間浪費すると到着しないので最小限で我慢。 会場まで行くと何もないので途中で温泉入って買い出ししてから現地へ。 会場到着。 さっそく受付。 100kmコースは927人がエントリーしてるっぽい。 42kmと20kmも含めると1600人以上がエントリーしてて今年が最多。 MTBブームきてるのか? ブースたくさん。全てMTB関連! まるで世界が違うような光景は強烈なインパクト。 各種ブロックタイヤの展示なんか見たことないぞ。 試乗車もいっぱいある。 ステージとかブースは大きな屋根の下。 日差しが強かったので屋根下の日陰が超快適。 標高900mぐらいなので日陰は爽やか。 駐車スペースに戻ってゼッケン装着。 ここの難点は埃っぽいこと。 車の出入りが多いのでその度に土埃が舞い上がる。 走る前から自転車土埃だらけ。 夕方からはパーティと競技説明。 大滝村村長さんの挨拶とビールで乾杯。 食べるモノも少しはあるけど人混みをかき分けないとありつけない。 ビールだけ飲んで退散。 知り合いがショップのグループで参加してるのでグダグダ話ししつつ最終調整。 昼間の暑さがウソの様に肌寒い。 そんなタイミングで発生するトラブル。 ショップ店長の自転車のシャフトを固定するパーツが折れた模様。 だいたい不運は最悪のタイミングで発生する。 日暮れが迫りぐんぐん気温下がる中、適当なパーツ組み合わせて回復。 さすが本職。 夜は鍋パーティーに合流させてもらう。 この後、大量の肉団子&うどん投入で腹一杯。 楽しい晩飯だった。 さっさと寝ないといけないのに星空が綺麗なので夜景撮影。 わざわざ三脚持って行ったけどアダプター忘れててカメラ取り付けできず...。 キャンプチェアにカメラ置いてモノ挟んで角度変えて、という原始的な方法で撮影。 うまくいかず時間浪費。 ほどほどで諦めて寝る。 4時起床。 走るウェアに着替える。 基本的に夏の格好、アンダーだけちょい厚め。 外出ると寒い! 自転車につけてた時計の温度は6℃。 (ちょっと誤差あるのでたぶん7〜8℃ぐらい) 太陽出るまでは冬なのでフリース羽織って朝ごはん。 暖かいもの食べたいのでお湯沸かしてカップラーメン。 おにぎりとバナナなどでカロリー多めにとっておく。 ショップ店長の自転車はこんなことになってた。 まるで新型フレーム。 ちゃんと色分けしてるのがオシャレ。 5時半ぐらいにスタート位置へ向かうとすでにMTBだらけ。 タイム争う本気の人らは早朝から待って少しでも前に並べるらしい。 本気位置は競り合える実力無く混ざるとキケン。 だいぶ後ろの方に並べる。 5時半ぐらいに行くと実力相応な位置になる感じ。 なんせ最初は延々と続く長い登り。 すぐバラけて実力順の並びになるらしい。 ファットバイクやミニベロも出てる。 これで100km走りきる人はタダものじゃない...。 スタート待ってる間は寒いのでウインドブレーカー必須。 それでも寒い。 でも今日は日差し強そうで最高気温予報も30℃超え。 ギリギリまで迷ってスタート直前にウインドブレーカー脱ぐ。 6時になると「ファーーン」の音でスタート。 少しだけ舗装路を快走。 ちょっと寒いけど耐えられる範囲。 ここからの登りを考えると丁度いいぐらいか。 速度が落ちて渋滞後にダートが現れる。 900人以上が突入するからダート入り口で自然渋滞。 遅すぎてバランス取れないので押してる人も多い。 こういう時、フラットベダルは楽。 すぐにバラけてやや下りの快走ダートへ。 短いけど... すぐに登りになり、長い長い登りが続く。 でも想像してたより傾斜は緩め。 景色もスゴイ! 天気も最高だし素晴らしい景色。 でも、この登りが延々と続く。 終わる気配がない。 最初の区間は30km。 3時間ぐらいが目安らしいけどこのペースじゃ無理っぽい。 1時間毎にゼリーとSOYJOYを補給しながらマイペースで登る。 御嶽山をバックにパシャリ。 時間に余裕ないけどこれが目的だから仕方ない。 ついでにゼリー食べる。 登りきって下ってまた登る。 すでにパンク修理してる人を何人も見かける。 大きい石にガツンとやるとリム打ちしかねないので気をつけて走る。 登りはガンガン抜かれるけど下りはわりと追いつく。 脚力あるけどダート慣れしてない人が結構いるようだ。 30km地点、CP1到着。 3時間半かかった。 制限時間まで残り30分。 給水してちょっと写真撮って一息ついたら再出発。 まずは登り、それからドーンと下り。 そして登って下って、が続く。 地獄の登りは押してる人も出てきた。 ここは頑張って乗ったまま進む。 とは言ってもギアはとっくに一番軽いやつ。 時速5km/hでジリジリ進む。 このコース唯一の平地部分。 美しい湖を横目に見ながらダートをすっ飛ばす。 タイミング合わず写真ポイントをいっぱい見逃す、、、無念。 景色をゆっくり堪能する間も無くまた登り。 荒れて河原みたいになってるとこもある。 1時間毎に忘れず止まってゼリーを食べる。 もうSOYJOYは食べる気しない。 固形物はあんまり食えんな...。 走行距離はまだ半分。 まだまだ先は長い。 登りで押してる人増えてくる。 つられて歩くと制限に間に合わなくなるので出来る限り乗って進む。 とは言っても時速5km/h。 歩く人と僅差。 それにしても景色が素晴らしい。 登ったり下ったりを繰り返すので景色が色々変わる。 過酷だけど素晴らしい景色のおかげで気がまぎれる。 天然エイドステーションがあるけど時間無いのでパス。 巨大な落石あり。 走ってる時に落ちてこないことを願う... 60km地点、CP2到着。 制限時間まで30分。 ここから先の高低差考えると余裕なし。 スタッフが「ここから先の傾斜がキツイので早く出てください!」って叫んでる。 手早く給水して再スタート。 最初はドカンと下り。 ここで時間を稼ぐべくガンガン攻める。 慎重に下ってる人は遠慮なくパスさせてもらう。 1回でもコケると時間短縮パーなのでヤバそうなトコは慎重に。 下りはすぐ終わり登りに変わる。 ここがスゴかった。 荒れてる上に傾斜がキツイ。 これがスタッフの言ってた坂か。 乗って登ろうとするけどバランス崩して止まると再発進できない。 諦めて押して登る。 意外にも荒れた急坂だと押して歩いても速度変わらない。 ただし頑張ってスタスタ歩く必要あり。 のんびり歩くと遅い。 傾斜緩まった箇所だけ乗って大半を押し歩きで進む。 足攣ってもがいてる人を何度か見る。 そして下り。 爽快なはずが腰が痛い。 ダートの下りは腰にくる。 途中から舗装路の下りに変わる。 なんと快適なことか。 舗装路のままCP3が現れる。 73km地点。制限時間の15分前。 さすがに疲れ果ててボロボロ。 給水して都こんぶ食べたり少し休憩。 残り10分!と急き立てられて再出発。 CP3出てすぐのとこに超絶景あり。 止まってパシャリ。 もうちょっと時間使って撮りたかった。 ここからは登り基調。 乗って登れるから傾斜はマシな方。 最後の力を振り絞ってコツコツ登る。 そして下り。 一部舗装路もあってぶっ飛ばす。 が、すぐ終わり。 また地獄の始まり。 傾斜キツイとこが断続的に出てくる。 押したり乗ったり、もはや精神力で進む。 そしてここからが正念場。 下りと登りが何度も現れる。 最後の下りに入ったかと思ったら登りが出てきて裏切られる。 これが繰り返されるので心が折れそうになる。 登り出てきたトコでくじけて自転車降りてしまう人も。 が、心折れると間に合わない。 意地でも止まらず前に進む。 ようやく本当のラスト下り。 最後の方はフラットダートですごい速度で下れる。 が、突然荒れたりフカフカの砂利とか出てくるので飛ばしすぎは危ない。 最後で吹っ飛ぶとなんにもならない。 最後の最後でパンク修理してる人もいる...、がんばれ。 不運を自力克服できないと完走できないサバイバルレースなのである。 そしてついに100km走り切ってゴール。 勇者の仲間入り(^^)v 9時間24分1秒。575位(完走者は625人)。 しばらくへたりこむ。 で、ここから会場までは自走。 トコトン過酷である。 王滝SDAは想像通り超過酷だった。 この上ない天気のよさ。 自転車のトラブル皆無。パンクもなし。 転倒もなし。 この好条件でも私の脚力&体力では時間余裕ほとんどナシ。 いやはやタフなイベントだ。 でも、景色は最高だった。 あの景色を見るために王滝SDAに出る価値は十分にある。 また来年エントリーしたいな。 |
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2017 王滝SDA【5月】100km
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