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2022.01.08
車体電源から供給ってなるとライト用の端子を考えるけど、STEPSのライト出力は6V-2Aの12Wなので使い物にならない。なんで6Vにしたのか仕様決めた人を捕まえて小1時間ぐらい問い詰めたい。12V-2Aなら24W使えるし12V系のライトも使えるのに、ブツブツ、、、 12W以上を使うには36Vの元電源から必要電源を作り出す必要がある。その実験をしようにもいろいろ敷居が高い。STEPSシステムはバッテリー出力もCAN通信で管理されていて、バッテリー側も認証してから出力を開始する。バッテリーコンピューターってレベルなのでバッテリーだけを持ってきて36Vを使って実験ってわけにはいかない(実車から横取りするルートはあるがTRS2を机の横に置くわけにもいかん。動かさないと10分で電源切れるし)。 なので、まずはDC36Vを出せる電源がいる。これもちょっと敷居が高い。普通の安定化電源は30Vまでのが多い。それを超えると妙に高くなる。探しまくってチト怪しいけど電圧表示があってDC48V 10A(AC115V電源の前提なので日本の100Vだと43Vぐらいが上限)まで出せる安い電源を入手。精密な測定をするわけじゃないので必要な電圧と電流を確保できればOK。 降圧DC-DCも選択肢は少ない。中国製まみれのアマゾンよりも真っ当な電子回路ショップを探った方が高性能なDC-DC基板があるのだが、ハダカ販売なのでどのみち敷居は高い。自転車利用だとケースや防水対策が必須になる。放熱との関係とか謎なとこが多い。 今回はモールドされて防水になってるDC-DCを見つけたのでこれを使ってみる。入力9V-36V、出力12V-5Aの昇降圧DC-DCコンバーター。説明通りなら90%以上の変換効率のようだ。最高効率時の話だろうからあまり信用ならんけど(特性グラフ無いし)。 そして追加で買ったのがUSB-Aタイプの測定器。これのUSB-Cタイプを買ってモバイルバッテリーの出力を見るのに使ってたのだが、USB-Aの方も基本スペックが同じようで20V-5Aまで計測できる。 これにピンときた。USB-Aならオスもメスも自作端子はゴロゴロ売ってるし、単純な電源USBケーブルをちょん切ればオスメスから2線を出すのは簡単。つまり、USBに限らずにDC配線の間にこいつを挟んで計測ができる。 これがまた超高機能。電圧電流は当たり前で電力や抵抗値まで表示してくれる。積算の電力量や通電時間も表示され、記録モードも複数持ってるので切り替えて積算の数値を残しておける。USB用途でしか需要がないのか普通に2線が出てる製品はないので、USB端子から2線を出して使うしかないけど、USB-Aなら簡単だから問題ない。これはオススメ。 色々と実験したのだが問題あり。36Vから12Vを作ったもののグリップヒーターを12Vで駆動したのでは熱すぎ問題になる。降圧DC-DCで12→9Vに下げて使うのだが計測してみるとロスが大きい。1.7A以上流れるので安物DC-DC基盤だと20%ぐらい捨ててしまう。結果的に発熱も大きく(損失分は熱になる)、放熱と防水対策の矛盾にハマる。 かといって元電圧から9Vを作る防水ユニットはないし、そもそも将来的に12V系のライト(ハイローできるやつ)にも使いたい。やっぱり基準電圧は12Vでいくしかない。 そもそもグリップヒーターのPWM制御ってどうなってるんだ? テスター系は波形の判断つかないのでオシロを入手。オシロの進歩がすごくてクラクラする。昔のようなダイアルやボタンは一切ない。全てタッチ操作。Autoボタン一発で画面に波形が出るように各種レンジを自動調整する機能があったり、いろんな値も直接数字で表示されるのでレンジやメモリから自分で読み取る必要もない。バッテリー式でどこでも使えて2チャンネルで100MHzまで対応。これが2万円ちょっとってなぁ、、、時代は変わった。 で、グリップヒーターのPWM制御を解析したら恐ろしく荒っぽい制御だった。周波数10Hzの超低速でノイズもいっぱい。写真は低温モードの波形。荒っぽいがデューティー比はだいたい50%になってるのでヒーターの熱量としては高音モードの半分になる。 中温モードの波形。うーん、デューティー比75%相当ではあるが、、、雑すぎて気に入らん。そもそもPWM制御ならもっと低いデューティー比を用意すれば温度は自由にコントロールできるのに妙に熱い3段階しか用意してないのがムカつく。 制御のいい加減さがムカつくので配線途中でチョッキンして元のヒーター制御回路は捨てる。ヒーター部分だけ使って制御はモーター用の小型PWM回路を使ってみる。 周波数16kHzぐらいで高性能。ノイズもなく矩形波キッチリ。PWMってこうでなくちゃ。 そしてこいつはデューティー比1〜100%まで無段階で可変できる。12V駆動でヒーター温度を無段階調整可能。ボリュームにキッチリと連動してるので半分位置でデューティー比50%になる。フルパワーで28W、半分位置で14W、半分より少し下げたぐらいの位置で12Wの適温って感じ。さらに下げると超ほんのりで維持。高効率で無段階に調整できる。効率いいので回路の発熱はほぼなし。 ほぼ完璧だな。走行時の体感で微妙に調整できるから常に適温を保てる。この方向だな。元電源をモバイルバッテリーから使う場合は9V入力になるのでボリューム位置と温度の関係は変わってしまうけど、適温位置はほぼ決まってくるし微調整もできるから問題ない。 基礎実験はこれでOK。あとは実装のための配線と防水対策だな。回路の発熱が無いのでどーにでもなるはず。 電気系は知識なく適当にマネすると事故になりかねないので今までは具体的なパーツ情報は掲載してなかったけど、学んでチャレンジしたい人もいるようなので、同じモノを入手しやすいように情報として掲載しときます。 ただしアマゾンものは商品無くなったり変わったりして消えることはよくあります。リンク消えてたら無くなってると思ってください。同じモノを入手しても電気の知識が皆無だと難しいので基礎知識は勉強してから手をつけてください。理科の電気実験レベルを思い出せば大丈夫なはず。 それと、アマゾン系の中華電子パーツはハズレがあるし使ってて壊れるモノも少なくないです。壊れたら予備に交換する、他の類似パーツを使うなど臨機応変に対応することが前提です。この世界に確実なモノはありません。 ※AC100Vの電源配線は特に注意して作ってください。いい加減に作ると感電したりショートして最悪は火災になります。 この電源には配線系は何も入ってません。AC100Vからの配線は自分で作ります(圧着端子は付属)。100V用のケーブルとコタツスイッチと圧着ペンチが必要です。あと最初は225Vモードになってるので側面のスイッチで115Vモードに変更する必要あり。 スペックは9〜36V入力です。Eバイク系のバッテリーはスペック36Vだけど満充電状態ではもう少し電圧上がります。そのぐらいの余力はあると思うけど厳密には入力スペックをオーバーして使うことがあるので運用は自己責任で。 オシロスコープ。中身が同じと思われるブランド違いの製品もいくつかある。どれも価格は似たような感じ。これにしたのは日本語説明書が付いてたから。でも日本語説明書は文字だけで写真がなかった。英語版のと両方見る必要があるけど英語苦手なら無いよりマシ。基礎知識あればマニュアル見なくても触ればだいたい分かるけど。 モーター用PWMコントローラー。安物なのでハズレ率も高いっぽい。パーツの半田付けが怪しいとこは自分で修正する前提。安いので大きな期待は禁物。5個のうち3個使えればOKかな? |
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車体電源でヒーター使うための調査と実験
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