CF1 LENAの印象

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2018.2.26


CF1 LENAの全体写真。
オプションの前カゴと両立スタンドを装着してます。
国産ママちゃりとは次元の違うデザイン性です。

日本で販売されているCF1は専用モデルらしく、小柄な日本人に合わせて24インチ+フロントハブモーターの構成になってます。海外のCF1は27インチ+リアハブモーターの構成で別物でした。

バッテリーがメインフレーム内に格納され、モーターもフロントなのでBB周りは人力自転車と同じスッキリした見栄えです。パッと見はアシストに見えないので、スルスルと坂を登ると驚かれます(近づくとモーター音でバレるけど)。

考え方の違いか、前かごは底が浅くてメッシュも大きく実用性はビミョー。その代わりリアキャリアは27kg対応でガッチリしてます。荷物は後ろに積め、ってことなのか?前カゴオプションだし。

CF1の最大の特徴はハンドル位置を変更する機構。


手でロック解除してレバー上げると、ハンドルの角度、高さ、位置が変更可能。
簡単にベストポジションを出せる。
実用車なら同様の機能はいると思うんだけど国産にはない…


シートポストの固定はスポーツ系自転車と同様なレバー式。
レバー起こして高さ変えてレバー戻せばOK。
とっても普通だと思うが、これも国産ママちゃりアシストには無い。
価値観がだいぶ違うようだ。


荷台は太いアルミパイプでフレームにガッチリつながってる。
国産とは想定してる荷重が違う感じ。
前カゴはおしゃれなオマケ的な雰囲気。
まー、ちょっと荷物入れるのはセーフか。


ライトはフレームに標準装備されてる。
明るい上に配光が管理されてて前からみて眩しくない。
当然バッテリーから電力供給。照明係になれる。


テールランプも特筆すべき機能。
ライトONで連動して点灯する。
点灯面積も大きくて視認性は抜群。

それだけではなくブレーキ連動でさらに明るく点灯する。
つまりオートバイのテールランプと同じ動き。
ライトOFFでもブレーキ連動で点灯し、昼間でも見える。

なによりライトやブレーキと連動で点灯するのがミソ。
別操作がいらない。
普通に使ってれば勝手に点灯して安全が確保される。

これも国産には無いなぁ...

盗難防止の鍵はリアに付いててタイヤをロックするタイプ。
実用車系ではオーソドックスだけど、正直これだけじゃ弱い。
電動アシストは高額製品だから狙われやすい。
リアを持ち上げたら持っていけるのでは狙われたら終わり。
地球ロックできるワイヤー系も装備して欲しい。

独立したワイヤー錠持つとうっとおしいので、フレームとかに内臓させてワイヤー引き出せる仕組みで、付近の固定物に通してからフレーム側にカチャッと繋げてロックとか。むろん解除の鍵は共通で。ワイヤーよりもペンチ耐性のあるベルト系がいいかも。
バッテリー部分の鍵と共用するとコスト安く出来そうかな。

この辺の防犯ロックの部分はCF1だけの話じゃなくて高額自転車は全て考慮して欲しいところ。ワイヤー錠はほぼ必須なんだから最低限のを利便性高い仕組みで内臓させるべきだと思う。


ギアはシマノの内装3速。
グリップシフトタイプ。
通常は2かな。坂道は1。
3は下り気味の場所、ってギア比。
※2018モデルでは3が通常走行。2、1が坂道用となるギア比に変わってます。

このグリップはオシャレだけど滑りやすくて難あり。
素手なら問題ないけど毛糸の手袋してるとグリップ感が希薄。
ゴム系素材の方がいいな。


モードは0〜3。1,2,3がアシスト。

1は弱すぎで使い道不明。
2はすごく自然な感じ。
3はやや力強い(←たぶんこればっかり使う感じ)。

PSA1にあるS(スマートモード)は無い。
実用車こそSモードいると思うところ。
※2018モデルでは5km/h以下の低速域のアシストアップとSモードが追加されてます。

というか電源ONで0に戻るの困る(PSA1もだけど)。
必ずアシストで使うんだから電源切った時のモードに復帰してくれよ。
(これは国産の勝ち。国産のはモード維持される)

フロントハブモーターの構成だからかアシスト感は穏やか。
普通のママチャリとまったく変わらない感じで乗れる。
PSA1のグイグイ感はまったく無い。でもアシストされてる。

走りが軽い自転車だなぁ、という程度の穏やかな体感なのでアシスト力を期待してると拍子抜けする。でも、その体感のまま普通の坂は登れる。良い意味でアシストされてる感がない。

実用車だからこんな感じの体感が違和感無くていいのかも?
PSA1乗ってると物足りないけど(^^;

あと、モーター音はうるさめ。
グォーンって音がよく聞こえる。
許容範囲ではあるけどPSA1と同じモーターにして欲しかった。
高級感としてモーターノイズはマイナス。


表示を色々変えてたらRPMってのがある...
なんとケイデンス表示される!
CF1にはいらんだろ!PSA1につけろよ(怒)





さて、CF1はサイクリングを楽しむ自転車とは方向性が違う。
ましてや山登ったりする自転車じゃない。
そんな方向のテストは誰もしない。
BESVもやらないはず。

しかし、どのぐらいの能力か限界性能は気になる。
となると、私がやるしかない( ̄ー ̄)

「CF1で山を登れるか?実証テスト!」

MTBやPSA1でよく行く近くの山にチャレンジ。
標高は400mちょっと。
道路の傾斜は7〜15%。
人力MTBで上がるには時間と根性がいる場所。
内装3速の人力自転車が行くことは不可能な場所。


登れる、、、
常識的にはあり得ない絵。
ママチャリっぽい自転車がいるはずのない場所。

CF1は山を登れる。
内装3速のギアは重めで軽い1速でも坂を登るには重すぎる。
しかし、アシスト力でカバーして無理やり登れる。
体感的にはアシスト感弱く感じて到底登れないように思うけど、その穏やかなアシスト体感のまま登っていける。

5〜7%程度の傾斜だと苦もなく登る。
当然ながらアシストOFFにすると立ち漕ぎでも無理。

10%ぐらいになるとペダルは重くなる。
でもモーター出力は負けてないので重めのペダルを回してれば登れる。

15%クラスになるとモーター出力が負けてくる(250Wをフル出力してない感じ)。
ペダルを踏む力を弱めてしまうと速度が落ちて停止するので、重いペダルを脚力で踏むことが必須になる。でも、普通の脚力あれば疲れながらも乗って登れる。


あいにく霞んで見えにくいけど、微かに見えてる島が瀬戸内海の女木島。

当然ながら到達時間は人力MTBよりかなり短い。
PSA1より少し遅い程度。
ただし、ギア比とアシスト特性の関係でPSA1よりは疲れる。
楽しさもPSA1の勝ち。
CF1は実用車だから仕方ない。
実用車でここに来れること自体がすごい。


バッテリー残量は2メモリ。
2メモリになってからも登ったから残30%ぐらいな感じ。
山の反対側に降りると戻ってこれない。
そんなことする自転車じゃないけど。

バッテリー容量が252Whだから180Wh程度で登ったことになる。
使った電力量はPSA1で登る時と同じぐらいか。

で、帰りは下り。
かなりキツい下り道が続くけどブレーキ性能は合格。
強力ではないけど急減速しなくていいように調整しつつ下るのは問題なし。

下りの安定性はPSA1よりいいぐらい。
どっしりとした実用車ジオメトリーなので流してる感じでメーターみると40km/h超えてる(^^;

コーナー直前で急減速はブレーキング間に合わなくなるのでやっちゃいけない。
PSA1のディスクブレーキの様にはいかない。


お世辞にもサイクリングとか遊び向きの自転車じゃない。
でも、普段は通勤や街乗りで使って、たまに高いとこからの景色を見に出かける、って使い方もアリと思える性能とデザイン(←これ大事。ダサいデザインだと絵にならない)。

個人的には楽しさ求めるならPSA1を強くお勧めするけど(^^;



※これは2017年モデルのインプレです。2018年モデルはギア比ダウンとアシストプログラム変更で坂道に強くなってます。

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