バッテリーの減り方の検証と考察

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2020.07.17



キッカケは追加した2本目のバッテリー。
充電して1回目の走行でなんか減るのが少し早く感じた。
獲得標高1197mのルートを走って残1メモリ以下(0.8〜0.9メモリ)。
うーん、獲得標高から考えても消費早い気がする、、、

そういや減り方や容量を比較できる形で検証してないなぁ。
なんとなくの「体感」だけに頼ってると違いを確認しにくい。
同一ルートで獲得標高を基準に厳密に検証してみるか。
1本目のと比較すれば差がわかるはず。



検証ルートは近くの山(舗装路)。
登って違う方向へ降りて、また登って下って元の場所へ戻ってくる。
1回走ると山までの移動含めて27km、獲得標高776m。
2回目の最後でバッテリー使い切るぐらいの想定。
山までの移動は短距離の平地。
バッテリー消費はほぼ獲得標高だけで判断できる。

条件合わせるためにライトは常時ON。
USBには画面を表示したiPhoneを接続。
アシストモードは当然ながらHIGH。
人間負荷はポタリング+α。

追加購入したバッテリーを再度フル充電して検証スタート。

1回目、獲得標高:776m、バッテリー使用量:半分ぐらい
2回目、獲得標高:725m、バッテリー使用量:強制ecoを経由してOFF

2回目の戻ってくる登りでピークに届かず。
アシスト電力としては使い切った状態。
STEPSがシステム用に電力残してOFFするのでライトやDi2は使える。

合計の獲得標高は1501m。
今回はメモリが減ってく感じが普通だった。
初回と減るタイミングがだいぶ遅く感じた。
最終的な獲得標高も正常範囲。
再充電で正常になったか?

この検証で気づいたことがある。

「最後の1メモリは60%ぐらいしか使えない」



マニュアルの説明では1メモリがバッテリー容量の20%。
バッテリー容量としてはこの通り。
だが、STEPSがアシストを止めるタイミングは残0%ではない。
システム電力を残してアシストOFFになる。
全体容量の7〜8%ぐらいを残す制御になってるっぽい。

残5〜2メモリの範囲は、

「1メモリ辺りの獲得標高は320〜330m登れる」

これまでの経験的に1メモリで300mちょっとは登れると感じてた。
その体感は正しかった。
(※体重と脚力でだいぶ変わるので私が乗った時限定の数値)

問題は最後の1メモリ。
獲得標高160mぐらいで強制的にECOモードになった。
そこからECOモードで40mぐらい登るとOFFになって終了。

「200mぐらいしか登れない」

5メモリ分を均等に走れると思ってるとハマるな、、、
今までの使い切った経験は平地だったから感覚的に掴んでなかった。

実走では5→4、4→3、3→2と1メモリで320mぐらい登れる。
その体感だと軽く獲得標高1600mはいける気になる。
(今までそんなイメージをもってた)
だが、実際には1450mぐらいでECOに落とされ、1500mで終了。
最後の1メモリは残量残すために半分ぐらいの能力で終わってしまうようだ。



ここまで使ってきた1本目のバッテリーも同条件でテスト。

その結果、獲得標高1460mでOFF。

残メモリの減るタイミングはちょっと早い程度。
ほぼ同等と言っていい範囲。
最後の1メモリの動きもほぼ同じ。
やはりこの動きで正しいようだ。
容量がちょっと少ない感じだけど誤差の範囲だろな。



バッテリー残はバッテリー本体のLEDでも確認できる。
この最後の1メモリの表現がSC-E7000と少し違う。



最後の1メモリが点灯してると6〜20%、点滅だと0〜5%。
残りが5%切ってるか判断ができる。

アシストOFFになった段階でバッテリー外してLED確認すると残1が点灯してた。
そこから人力で40分ぐらいライトON、iPhone繋いだまま走って帰宅。
充電前に確認すると残1が点滅。

つまり、アシストOFFの段階では残5%以上。
その後にシステムやライトで消費して5%以下になった動き。

ここで気になるのが残ってる電力でどのぐらいライトを使えるのか?



使い果たしてアシストOFFになってから人力走行で戻ることもある。
だいたいはロングの帰り道なので暗い。
残電力でライト点灯した人力走行は何時間耐えれるのか?

7%残ってると仮定すると、35Whぐらい。
消費電力はライトが7W、iPhoneが3.5Wぐらい。
1時間で10.5Wh使う。
STEPSシステムとDi2が使う電力も考慮すると3時間が限界か。
安全圏は2時間だな。

ちょっと足りなかったって程度なら気にすることはない。
その段階から2時間あれば帰れるはず。

限界越えの超ロングを走る時はモバイルバッテリー持っといた方が良さそう。
非常時はライトとiPhoneの消費をモバイルバッテリーに逃がす。
STEPSシステムとDi2だけなら一晩さまよっても耐えれるだろ。
システム落ちるとDi2が止まって変速できなくなる。
人力走行で進めなくなるので電力確保は大事。

Di2はそういうデメリットあるので普通の人には機械式を勧める。
私は好みとして電気系寄りなのでDi2選んでるだけ。
デメリットは回避&対処できるなら問題ない。
趣味は合理性より好み優先。



検証はこれで終わらない。

バッテリーの実容量を数値で把握できないか?
獲得走行で確認するには同じルートを同条件で走らないといけない。
何度もやる気にはならん。

で、思いついた。

「充電の電力量を計測すればいい」

本来は実容量は放電量を測る。
でも、入った電力しか使えないんだから充電電力で測っても同じ。



ワットチェッカーで充電開始から終了までの電力量を計測する。

100V側を計測するので充電器の変換ロス分も加わる。
そのままバッテリー容量じゃないが、相対値としての比較はできる。

充電の電力量を計測した結果、

1本目は、519Wh
2本目は、530Wh

その差は獲得標高の違いとほぼ一致。
やっぱり1本目の実容量がちょっとだけ少ないようだ。

逆算で推測すると充電器ロスは9%ぐらいか?

使い切った機会に計測して基準値と比較すれば劣化具合を判断できる。
ロング走る時にコンディションのいい方のバッテリーを使える。
なんとなくではなく数値で正確に判断可能。
わりといい方法かもしれん。

リチウムイオンバッテリーは継ぎ足し充電が可能。
メモリー効果はないので使い切る必要はなく継ぎ足し運用で問題ない。
だが、継ぎ足しだけで使ってると使い切った時にわかる不調に気づけない。
たまには最後まで使って正常容量が使えることを確認しとくのが安全だと思う。



結果的に2本目のバッテリーの違和感は初回走行だけだった。
再充電後はなぜか復帰。
結果オーライとしておく。
再発すればすぐわかるし。

そして今回の検証で分かったこと。

「バッテリー1本で獲得標高1500mが限界」

消費電力は重量と密接な関係がある。
(脚力と走り方でも変わるので個人差大きい)

TRS2AMは23.2kg。
追加の装備品(ライト、ボトル、バック、工具など)は2kg。
人間が73kg。
背負ってるカメラバッグが2.6kg。

合計100.8kgの総重量で1500mが上限。
ルート条件にも左右されるので1400mぐらいが安全圏かな。

ではスペアバッテリーを背負って走ればどうなのか?
私の場合はすでにカメラ2kgを背負ってる。
追加では背負えないので一眼デジを諦めて代わりにスペア背負うことになる。
そうなると総重量での差は差し引きで1kgぐらい増加。

1%以下だから影響は正確に出るものの体感できない範囲。
実質の登坂可能な獲得標高は2倍になる。
元々モノを背負ってない人だと3kgの荷物は人間側が辛いかもしれん。
私は常にカメラ背負ってるからなんともない。

「スペア背負って獲得標高2800mが安全圏」

普通の人はそこまでやらんと思うけど、、、
スペア背負えば越えられない山はない。
どんなルートを選んでもバッテリー切れを心配することはない。
ポタリング負荷だとバッテリーより先に時間がなくなる。

ちなみに脚力や体力ある方がバッテリーは持つ。
これは日本規制の減衰式アシスト出力の特徴。
速度が上がれば人間比率が上がる。
速度が下がればモーター比率が上がる。

体力がない人はポタリング負荷を長時間続けられない。
なので速度が落ちる。
でも少し落ちるとアシスト比率が上がって支える。
無理なく走り続けられるのだがモーター比率が高めなので電力消費は増える。
これが体力差で電力消費に差が出る理屈。

モーターと人間のハイブリッドで進んでる。
人間弱るとモーター出力が強くなってバランスとってくれる。
体力を使わない分は電力消費が増える。

なのでトレーニングまがいにガシガシ踏んで限界いっぱいで登坂すると消費は最小。
たまにはそういうのも面白い。



私の場合はCOHO XCを引く。
ロングであれば引いてることの方が多い。
この場合はどうなるのか?

電気モーターは高効率なので考えやすい。
走り方が同じなら消費電力ほぼ正確に重量に連動する。
COHO XCは普段の荷物込みで13kgぐらい。
ロングだとスペア載せるので16kg程度になる。

ざっくり言って16%ぐらい余計に電力使う。
1本辺りの限界は1260m、安全圏は1200mぐらいか。

「2本で獲得標高2400mが安全圏」

と思われる。

人力自転車基準だと途方もないと思いがちだが、、、
TRS2AM+COHO XCだとポタリング+αで走れてしまう範囲。
どーってことない。
バッテリーさえあれば。



最後の必殺技。
充電器を運べばルート途中で補充電できる。
減ってる状態なら1時間で160Wh補充できる。

しかし、充電中は先に進めない。
時間とのトレードオフになるので移動効率としては良くならない。
充電待つより人力でゆっくり進む方が先に着く。
ランチとかの元々停車してるタイミングに限られた使い方になる。

ギリギリルートを走る時の非常用って感じかな。
アテにして走ると充電ポイントがなかったりするとハマることになる。
足りないことが最初から分かってるならスペア持つ方が安全。

私の場合はスペア+充電器という重装備も考えたりするけど(笑)

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