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自転車持っていけない島へ渡る

2021年 04月30日

自転車持っていけない島へ渡る。ポタと関係ないのだが船に乗るには港へ行くことになる。うちの周辺は公共交通機関が欠落した場所、車で行くと駐車料金高い上にそもそも高さ制限で入れないとこ多い。

そんな理由でPSA1で移動するのが効率的。距離はソコソコあるしPSA1で走れば余計なとこもウロつく。帰りに寄り道すると軽く20kmオーバー。メインは島歩きだがトータルではポタぐらい走る。こういうのも個人的にはポタの延長。

港をぶらぶら。朝日に照らされるアートを鑑賞。朝の船に乗る必要に迫られないと朝早くにここへ来る根性はない。高松に住んでるのにこの状態を見るのは滅多になかったりする。もったいない話だ。

空は快晴。よい1日になりそうだ。

今日はEF50mmF1.4のみ。なんとなく単焦点って思いつきだったが、、、いつもの標準ズームの方が良かったかな。画角制限は覚悟の上だけど晴天の昼間は色具合がいまいちイメージと合わん。夜に使うといい感じなのだが。

船の乗り継ぎ。一瞬だけ毒カボチャにタッチ。

サンダーバードとな。

海がきらきら。のどかに見えるが船の揺れは激しい。豊島で人が降りたら船はガラーン。

目的の島が見えた。前回の瀬戸芸ぶりの犬島。瀬戸芸じゃない時に来たいと思っていた。しかしその敷居はまぁまぁ高い。フェリーと高速艇を乗り継ぐ上に航路が豊島経由の遠回りしかない(瀬戸芸期間はもっと近い航路が用意される)。

おまけにコロナ。GWにウロウロするのも気が引ける状況。なのだが、逆にその影響で犬島にほぼ人が来てない可能性が高い。人がいなければコロナリスクがない上に島歩きとしては最高の状態。チャンスと捉えて決行。

上陸。人がいない。こんな絵を撮れるのは二度となかろう。観光客が増えると小さな島の雰囲気は崩れる。でも人が来なければカフェも美術館も成立しない。大いなるジレンマ。

カフェもガラーンで誰もいない。まだ時間は早いけど食べてから動いた方が効率がいいので超早いランチ。帰りはお腹減るだろうけどまーいい。人がいない犬島をノンストップで楽しむとする。

犬島精錬所美術館。100年前の精錬所の廃墟をベースに作られた美術館。単純に廃墟な感じにも惹かれるのだが、精錬所の歴史って色々と奥が深い。近代化ってことをいろんな角度から考えさせられる。

カラミ煉瓦で作られた鉱石置き場。この雰囲気に妙に惹かれる何かがある。この辺は補修はしてるもののほぼ昔の状態を保ってるとのこと。

すぐ横は海。鉱石は船で持ち込まれ精錬で作られた銅も船で運ばれていた。

美術館の一部として利用されてる煙突。わずかな補修のみで当時の状態のまま。

小さな島だが足を踏み入れてないエリアがある。ちょっと年季の入った石を題材にした作品が点々と。それにしても人をみない。数人は上陸したはずだがソーシャルディスタンスどころか視界に人が出てこない。理想的な島歩き。

ここは精錬所の前は石の島だった。

小さな島なのに身を削るように石を切り出して活況に沸いたらしい。精錬所は公害問題で本州で嫌がられ島に追いやられたようだ。言われてみれば東平の精錬所も本来は人が住まない山奥。

そんなへんぴな場所に精錬所が追いやられても働く人はついてくる。小さな島に人が集まり数千人が暮らしていた。人がいれば店が立ち並び娯楽施設や学校もできる。精錬所が雇用を生み出し経済発展。その代償として島から緑が消え海岸はスラグで真っ黒。そして近代化に大きな影響を与えた精錬所は銅価格の暴落で突然閉鎖。

戦争の時に使えるモノは持ち出され用無しの残骸だけが残った。人は去り静かな過疎の島になった。そして今になって近代化の残骸である廃墟が人を引き寄せる。奥が深い。

家プロジェクト見てたら雨降ってきた。スポット的な雨雲が流れてきただけで通り過ぎれば晴れるっぽい。屋根のあるアートで雨宿り。

太陽が戻った。新緑のエントツ。崩れかかってる煙突は初期のやつで技術が違うらしい。放置しとくと崩壊しそうに思えるのだが、どーやら崩れかかった状態で補強を入れてこの状態を保つように補修してるようだ。単なる廃墟ではなく人の手が入って管理されている廃墟。すべてが美術館の一部。

なぜか惹かれるカラミ煉瓦。鉄とガラスの成分が多くて蓄熱に優れる。

エントツと緑と青い海。美しいのだがこれは発電所の廃墟。朽ちた人工物と自然の景色が合体すると違和感感じないのはなぜなのか?

そんなこんなでタイムリミット。またこよう。来年はコロナおさまって瀬戸芸満喫できるかな?

帰りも慌ただしい船旅。想定通り腹減ったので乗り継ぎの隙間でたこ焼き。今日もよいポタ+島歩きだった。
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