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暑いので高いとこへ逃げる

2024年 08月03日

連日危険な暑さが続いてる。暑さには強い方だけど午前中から体温超えの気温+強烈な日差しではEバイクでも走る気がしない。こういう時は涼しい環境へ自転車運んで乗るのがベター。標高1000m以上のポイントまで車で運んで剣山スーパー林道の高いとこだけを走ることにする。以前崩れてたとこは通れるようになってるのでR193から西側区間は山の家まで行けるはず。

車でここまで上がってきたのは何十年ぶりだろ?道が狭いのでデカイ車はしんどいんだよなー。いつもなら神山町から自転車で上がってくるのだがこの猛暑では暑くてやってられない。今日は標高1000mから上の世界だけを狙う。

広いとこに車置いてスタート。

R193から西側の区間を走る。以前崩落してたとこは復旧してるので山の家まで通れるはず(その先は工事で通行止め)。

頑張って早起きして出てきたのでまだ8時半ぐらい。山の家まで45kmぐらいなので昼ぐらいに到達したいところ。

整備されたダートは走りやすいが、とりあえず徳島のヘソの向こうまで登りが続くので黙々と登坂。バッテリー消費具合がわからんので行きは節電に徹する。ECOモードでと思ったがジャリの走行抵抗でロクに進めないのでノーマルモードを使う。HIGHモードは封印。

路面は綺麗なのだが部分的に砂砂利がフカフカしててパワー食われる。フラットダートでも舗装路よりは効率悪い。

天気良くて山の緑が美しい。停車してゆっくりしてるとアブとか小さい虫がよってきてうっとおしい。それでも剣山スーパー林道はアブとかかなり少なくて快適な方。他の山だと走ってる段階から虫がまとわりつく。

ひたすら登る。木陰が涼しくて気持ちいい。

COHO XCの中身はバッテリー2本とイス、テーブル、コーヒーセット、水2.4L、保冷1Lボトルの麦茶、非常用のカップ麺、保冷剤入りの簡易クーラーバッグのオヤツ。最小セットだけどまぁまぁ重い。

登り傾斜はゆるいけどHIGHモードを封印してるので登りは10km/h程度。ちょっと走行抵抗が増えると一桁速度に落ちる。精神衛生的にはHIGHモード一択なのだが、、、まー、今回はアシストモード下げてケチった時の航続距離を確認する意味があるので頑張って耐える。

標高1000mをだいぶ超えてるので9時の日陰気温は24℃ぐらい。ソコソコ快適ではあるが本来ならもっと涼しかったような?この感じだと下界は殺人的な暑さなんだろな。

ファガスの森でトイレ休憩。まだ営業時間前。

先へ進む。まだまだ登りが続く。雰囲気はサイコー。オフバイクの方が気持ちよく走れそうに思えるが実際のところゴツいフルフェイスヘルメットの閉鎖感とうるさいエンジン音があるので体感はだいぶ違う。自転車の静かでオープンな走行感は自転車だけの世界。

水が流れてる周辺は涼しさ追加。細かくちょこちょこと止まれるのも自転車ならでは。

数台オフバイクが通ったぐらいで交通量は極端に少ない。天気いいからもっと多いかと思ってたけど下界が暑いからそもそもツーリングに出かけないのかもな。

塩アメの袋がパンパン。だいぶ気圧が違うようだ。

徳島のヘソ。誰もいなくて独り占め。

乾燥してるから砂埃が酷い。まるごと白っぽくなってしまった。

フクロウがいた。

雲が多めの空で部分的に太陽が遮られるのだが、それがまた良い感じにコントラストが出ていい眺め。

鳴門方向は空気白くて橋は見えず。去年秋に来た時は見えたんだけどなぁ。

確かここが剣山スーパー林道のピークだったかな?

iPhoneの高度計は1535mになってる。

ピーク超えたらやっと下り。ジャリジャリで滑りやすいので余裕を残してぶっ飛ばす。

風の広場。

いつもくつろいでた場所に新しく土が盛られててビミョーな感じに、、、

壮大な景色は素晴らしいが日向は暑いな。

日陰に逃げた。太陽が遮られると涼しくて快適。

わざわざ冷やしつつ持ってきたオヤツを食べる。ここで食べると格段にうまい。

剣山スーパー林道はダート林道としては整備されてて綺麗だけど場所は超山奥の秘境。ファガスの森と山の家を除けば食べ物や飲み物が手に入る場所は一切ない。林道から離脱して集落まで降っても店舗はおろか自販機すらない。ついでに携帯電波もほとんど入らない。そんな秘境なので乗り物が故障すると即遭難状態になる。必ず水と食料は1日分以上持って入ること。

ビミョーにアップダウンしながら下り基調で下る。

開けた向こうに見えるのは分岐から分かれた道。あっち側からこっちを見た景色が凄んだよなぁ。今日は見れないけど。

ガードレールくしゃくしゃ。巻き込まれたくないなぁ。

分岐点。山の家までの間に林道から離脱できる分岐が3箇所ある。何かあったときにどう逃げるか分岐ルートは頭に入れておいた方がいい。当然ながらスマホ地図は事前にキャッシュ必須。携帯電波は入らない前提で考えておく。

まだ山の家まで倍以上あるな。遠いぞ、、、

ジャリジャリの下りをすっ飛ばす。

夏の空だ。標高1000m以上ではあるが日差しにさらされると暑い。

2つめの分岐。ここまでは何度か来たとこ。

ヘリポートがある。周辺の道路状況を考えると緊急時はヘリがいるわな。ダート林道が綺麗で感覚が麻痺するが標高1000mを超える超山奥にいることを自覚しとく必要あり。病院まで車では何時間もかかる。超リスキーな場所にいるので走行は安全最優先で。

相変わらず削り取られた岩肌がすごい。

以前崩れて通行止めだった場所を確認しようと注意してたが通り過ぎてしまったようだ。治ってしまうとわからんもんだな。そんなわけで自転車で入り込むのは初めての区間に突入。

振り返った景色。あの山々の向こうからやってきた。マジで簡単に遭難できるな。

OFF、ECO、ノーマルモードを小まめに切り替えて徹底的に節電したがバッテリー1本では山の家までは届かず。10km手前で1本目が空。走行37km、獲得標高1300mぐらいか。荷物入りCOHO XC引いてることを考えれば持った方だな。HIGH一択だと1100mぐらいで切れると思われる。

が!、節電状態では登坂がストレス溜まるほど遅い。当然ながら目的地への到着時間も遅くなる。感覚的には剣山スーパー林道の環境ではHIGH一択の方が感覚にあってると思う。バッテリーのスペアを増やしてでもHIGHで走れる条件を整えた方が現実的。

2本目に交換。節電での測定はここで終了。残りバッテリーも十分に足りる計算なのでここからはHIGH一択。日本規制の減衰式アシストはHIGHモードでもパワフルとは言い難いが遅くなりすぎもしない。自転車として「まーこんなもんか」という絶妙なアシスト感。物足りないと言えばその通りだけど自転車の枠として大きなストレスがあるわけでもない。「運動として脚力使って走る」というスタンスで乗るなら良い落とし所だと思う。

大きな問題はパワーではなく日本のEバイク市場が小さすぎて日本規制に合わせたEバイクが作られないこと。海外には良いE-MTBが腐るほどあるのに日本に入ってこない。さすがにもうEU仕様を日本で走れるように法規制を調整するしか無いと思う。モノがなければ話にならない。

しびれを切らした問屋が公道走行不可として海外版のE-MTBを日本で正式販売してる。そんなの買う人は舗装路は走らないだろうけどトレイルや林道は走る。パークなら閉鎖空間だけどオープンな場所はグレーで林道は道路交通法が適用されるので完全にアウト。いざ事故とかになると違法原付扱いだから保険効かないし泥沼になる。早く法的なつじつまを合わせて合法な制御をすべきだと思う。

ひたすらダートを進む。オフバイクで走っても果てしないダート路なので自転車速度ではホントに果てしない。

3つ目の分岐に到達。余力があれば帰りは来たダートを戻ろうかと思ってたが無理!帰りはここから舗装路に逃げることにする。

山の家まであと4km。でもここからずっと登りなんだよな、、、気合い入れてゴー!

HIGHモードなので10km/h以上で登れるからマシではあるが果てしない。Eバイクは楽とか言われるがこの環境はで十分すぎるほど過酷。アシストある上で人間が頑張らんと到達できない。ちなみに人力MTBでは無謀すぎて来れないから比較対象にならん。

着いた。遠かった、、、

剣山スーパー林道周辺の略図があるがデフォルメされてて現実とだいぶ距離感が違うな、、、

山の家でランチ。秘境で食べるオムライスカレーは最高である。ファガスの森もそうだけど山奥のダート林道の途中にご飯食べれるとこが存在してるのが凄い。真夏でも涼しいのでおすすめではあるがどーやって行くんだ?という問題がある。舗装路で分岐から入り込むとしても周辺道路含めて過酷でしない。

トンネルの向こうは工事で通行止めになってるはず。ここから高の瀬峡までは全線開通してるときにチャレンジしたい。

登ってきた道を下る。飽きるほど下って腰が痛い。

設置の日付周辺だけ綺麗に掃除されてるのはなぜ?

分岐から舗装路に逃げる。この舗装路がまた一筋縄ではいかない。

舗装剥がれて穴ボコになってるとこ多数。これは砂利で埋めてくれてるけどモロに穴になってるのも多い。突っ込むと吹っ飛ぶ。

そして断続的にダートも現れる。舗装とダートの境目はサスがフルボトムするような段差あり、、、オイオイ。下りで結構な勢いで走りがちなので余計にヤバい。この辺にまともな道はないようだ。

横を流れる川も荒っぽい。ゴロゴロしてる岩のデカさがスケール感を狂わす。

緑のトンネルを抜けつつ下る。標高下がりすぎて暑い!

荒っぽいグレーチング、道路からはみ出てるぞ。ガードレールも何もなく飛び出るとダイブするので走行は慎重に。

人間いないので水は当たり前のようにエメラルドブルー。

ひたすらこんな道が続く。

集落まで降りてきた。標高500mぐらいか山の中とはいえ猛烈に暑くなってきた。当然ながらこの集落にはお店も自販機もない。

周辺道路はこんな世界である。斜面がちょっと崩れたら孤立する場所。

やっとR193に出た。ここから酷道を600mほど登る。

せっかくR193通るので滝を押さえておく。まずは大轟の滝。道は極端に狭く車を止める空間も極小なので車での観光には向かない。バイクでもビビる。Eバイクがベター。体力に自信があるなら人力自転車でも可。

中で雨が降る狭い素掘りトンネル。今日は水源が乾いてるのか雨降らなかった。真っ暗なので強力なライト必須。

大釜の滝。ここも車置くとこない。周辺道路はひたすら狭い。

道路脇に停めた自転車の角度はこんな感じ。これほど観光に向かない滝も珍しい。

下に行ける階段発見。途中から傾斜が変わる恐怖の階段だがせっかくなの行ってみる。

階段途中からの滝もなかなか。

下からの絵。秘境感が凄い。

引き続き酷道を登る。

舗装路に逃げたから2本で戻れるかと思ったがダメだった。2本目終了、3本目に交換。でもこの感じならダートを往復してもHIGHモード一択で3本あれば足りそう。

早くも夕暮れ感が出てきた。山は日が隠れるの早いな。

車に到着。乾燥してたから何もかもが埃で真っ白。

よー遊んだ。撤収!
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