BESV PS1の構成と印象

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2022.08.15


PS1はPSA1のカーボンフレーム版。パーツグレードは少し良いモノが採用されてるがジオメトリーとか基本設計はPSA1と同等で電気系パーツ(バッテリー、ディスプレイ、コントローラー、トルクセンサー、モーター)は完全に同一。制御のファームウェアだけ少し違う(低速域のアシストラインが若干違う程度)。

PSA1を散々乗ってきてる上にPS1もサイクルモードで何度も試乗してる。なのでPS1は購入前から熟知してる状態だと思っていたが、実際に自分の自転車として乗ると発見は多い。その辺を最初の印象として書き連ねてみる。


PS1の最も大きな特徴はカーボンフレーム。曲線と曲面で構成されたフレームは美しく鑑賞に値する。そしてカーボンの軽さの恩恵で車重は17.4kgとPSA1より2.1kg軽い。ちょうどバッテリー1本分の差。PSA1からバッテリー外した重さで仕上がってる。

Eバイクは多少重くてもアシストがあるので走行性能はほとんど差が出ない。重量の影響は発進加速の低速時が大半。そこがアシストの最も得意とする部分なので重量差は打ち消されてしまう。でも、2.1kgの差は車体の軽快感や取り回しの体感として軽さを感じる。むろん持ち上げ時も少し軽い。走行性能の差ではなく体感の差としてのプレミアム感。そんな感じ。

少しの差だからPSA1で十分と思うか、永遠に縮まらない差があるから高くてもPS1と考えるか。とっても難しい。個人的な意見としては気になるなら無理してでもPS1をお勧めする。


フレームのブラック部分は塗装ではなく未塗装のカーボンそのままのようだ。サイクルモードで何度も見てるが気づいてなかった。買うつもりがない状態では細かいとこは見えんもんだな。


ブレーキはテクトロの油圧。PSA1の標準はワイヤーディスクなのでそれに比べると圧倒的に良い。制動力の差というよりブレーキかけた時のタッチ感が油圧の方が繊細で心地いい。ワイヤーはメンテしやすいんだけど油圧を体感してしまうと戻れない。

普通の人には十分なブレーキなのだが、私はXTとかSLXとかを使いまくってるので感触として気に入らん。都合よくTRS2AMに標準で付いてたSLXがあるので(TRS2AMはXTの4ポッドに交換した)それを再利用して交換するつもり。


PSA1の時からだがブレーキ関連はエレクトリックブレーキ制御が大嫌い。ブレーキレバーを引いたら強制的にアシストが切れる仕組み。誤発進を防止する為という理屈だが、激坂途中の曲がり角で微細な速度調整のためにレバー触ったらアシスト切れて一気に失速する。そっちの方が危ない。

ソッコーで潰してしておく。ブレーキとつながるコネクターを外せば無効になる。外したコネクター付き配線がぶらぶらするのでタイラップで適当に固定。この仕組みのためにブレーキレバーは専用版で配線がある。見栄えもゴチャゴチャしてて気に入らん。こんな仕組みいらん。


シフターはTiagra。実用上は問題ないが感触はイマイチ。良いグレードを知ってると逆戻りって難しい。


ハンドルポジションは高くてやや遠め。これはPSA1の標準状態と同じ。PSA1の時と同じく35mmステム+ライザーの少ないカーボンハンドルに交換予定。この辺は体格とポジションの好みでベストな状態が人によって大きく違うところ。純正オプションにショートステム(ハンドル軸を下げるやつ)があるので組み合わすと調整できる範囲は広い。


グリップはERGON。良いものらしいがこの形状のは個人的にフィーリングが合わないんだよなぁ。普通の細筒タイプがいい。もったいないが早々に交換予定。


サドルはスポーティなカッコイイやつだが薄くて硬い。これでロングは走りたくない。いつものサドルに交換予定。


やぐら部分は一般的なネジ2本タイプが採用されてる。PSA1はネジ1本でギザギザの単位でしか調整できないタイプだった。こういう部分の差が後からじわじわ効いてくる。


チェーンリングは48T。PSA1の標準と同じ。ローギヤ化の為にもう少し歯数の少ないモノに変更予定。


スプロケは11-28Tの10速。全体のギヤ比はやや高速寄り。アシストがあるので常識的な登坂は困らないが速度低下時に足をくるくる回せるほどの低いギヤはない。当然ながらここも変更予定。


ディレーラーはTiagra。これの良し悪しはわからんがシフター側と合わせて変速の感触はイマイチ。操作感が曖昧でグジュっとした感じ。カチッと感が弱くてルーズ。変速の実用としては問題ない。ちゃんとギヤ変わる(当たり前か)。


リヤのブレーキホースの取り回しがPSA1と違ってる。PSA1はリアフレーム途中に穴があってそこから出てたが、PS1はモーターケーブルと同じ穴から出てUターンしてキャリパーに繋がってる。なのでホースはやや長めだと思われる。


モーターは2020年から変更になった新しいやつ。現行のPSA1も同じモーターでうちのPSA1にも採用済み。なのでこいつの特性はすでに熟知してる。荒っぽさが消えて静かで自然な出力。滑らかすぎて物足りなく感じるがパワーは出てるので速度は出る。坂も滑らかに登れる。滑らかに力強く高級感を感じる制御。ハブモーターとしてはよくできてる方だと思う。


PS1はPSA1とスタンドパーツが違う。こっちの方が耐久性が高くて形状的に倒れにくい。そしてこれはPSA1にそのまま流用可能。PSA1が倒れやすくて困ってる人はPS1のスタンドに交換すれば解決。当然ながらうちのPSA1は交換済み。


リアショックはKindShockのA5-RR1。PSA1で採用されてるのと同類だが伸び側のエア圧も調整できる。でもショック特性は、、、そもそも減衰力の調整がない。ショック自体の良し悪し以前に調整ができないのが致命的。エア圧は動作範囲と同時にバネレートを可変してるだけで減衰力は変わらない。

おそらく固定の減衰力は高めになってると思われる。なのでバネレート相当を下げてもリバウンドが遅く乗った体感としては硬くて乗り心地が悪い。調整できないのでどーにもならない。うちはPSA1で使ってる5.5インチFOXに入れ替え。軸長6インチなら海外流通のみのサンツアーに装着可能なショックがあるようだ。

ちなみに取り付けマウントはフレーム側22mmなので要注意(リア側は24mm)。PSA1は前後とも24mm。


フロントフォークはPSA1とは違うモノがついてる。コイルタイプだがバネレートが高めでしっかり感がある。ふにゃふにゃのPSA1のフォークとは対照的。プリロードが調整できる。反対側にはロックアウトのレバーがある。そしてフォークの先端のネジで減衰力の調整もできるようだ。これはポイント高い。これは間違い。フォークの説明書には写真付きでリバウンド調整の説明があるが、あれは汎用の説明でGRIND20は対象外。GRIND20のネジはボトム固定用で回してはいけない。


タイヤはシュワルベのビッグアップル 20インチx2.0。ところがK-Guardになってる。このサイズのK-Guardはラインナップにない。完成車専用タイヤのようだ。本来のRaceGuardよりも硬くて転がりイマイチ。


ペダルはほとんどオモチャ。反射板付きで実用には問題ないけど35万のミニベロで使うペダルではないな、、、PSA1より良いパーツで構成されているけど突き詰めると中途半端。まー完成車とはそういうもの。総額を抑える為にどーしてもこうなる。

よく勘違いしてる人がいるがEバイクの価格は自転車そのものの価格ではない。Eバイクは電気系に20万円以上のパーツが使われている(バッテリー、モーター、トルクセンサー、コントローラー、ディスプレイ、配線など)。

35万のPS1なら自転車部分の価格はせいぜい15万程度、PSA1なんか5万で自転車作ってる計算になる。15万のカーボンフレームの人力フルサスミニベロって他に存在するか?そう考えると使い物になる自転車パーツで構成されていることがいかにリーズナブルかわかる。

ちなみにTRS2AMだとE8080ユニットが約20万。バッテリーが8万。ディスプレイや速度センサー、配線系を考えると電気系だけで30万オーバー。あれもMTB部分はギリギリの価格で構成してる。なのにフルサスMTBとして基本構成は十分。後から自転車パーツを交換することで性能向上できる上手い構成。素材としてのコスパが抜群なのがBESV車種の特徴。

ノーマルのまま乗り続けてる人も多いが、、、もったいない!乗ってから出てくる不満はカスタムすれば自分好みに改善できる。あれが悪い、ここが悪いと文句言うだけでは快適にならん。話の通じる自転車屋で買って(ショップ選びは最も重要)細かいとこいじって改善し、自分好みに育てていくことを強くお勧めする。そこにコストはかかるけどコストよりも満足度の方が上回る。


さて、フルノーマル状態でちょっとマトモに走ってみる。ライトとテールだけ即席でつけて近くの山の上へ。2017年にPSA1が納車になったその日に行ったのと同じ場所。あの時と同じ感触。静かさと滑らかな登坂力は素晴らしい。

ただし、ノーマルでは自転車的に話にならん。板みたいな硬いサドルに動きの悪いリアショックは拷問。ハンドル位置は合わんしボジションもしっくりこない。ブレーキの感触も気に入らん。変速系も、、、5年かけて熟成したPSA1から乗り換えたらそーなるわな。またコツコツと時間かけて総入れ替えになると思われる。

とりあえず、カーボンフレーム造形の美しさと軽さは満足。素材としてのPS1のポテンシャルにも満足。不満点は想定内って感じ。いじって乗ってが楽しめそうだ。

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