TRS2とPSA1との違い

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2019.11.17


2017/4から2年半ぐらいPSA1を乗り倒してきた。
本来のカテゴリは街乗りミニベロE-Bikeだが、
フルサス構成なのをいいことにパーツ交換してミニE-MTBモドキ化。
ダートやトレイルも含めて徹底的に酷使して走り回った。
走行距離はもう7300kmになってる。

PSA1をロングポタで酷使する感覚は体に染み付いてる。
E-Bikeとして体感できる性能や限界値は誰よりも熟知してると自負してる。
TRS2AMPSA1はE-Bikeとして何が違うのか?
実際に走り重ねた体感とその裏付けの理屈を書き連ねてみる。


MTB性能は比べるまでもない。
街乗り用途のミニベロ vs 最新設計のプラス規格MTB。
カテゴリが違いすぎて比較する意味自体がない。

はずなのだが、、、
PSA1はかなりの場面でMTB相当の走破性を発揮する。
シングルトラックでもほぼ支障なく走れる。
走れるがゆえについついMTB基準で比べてしまう。
本来のカテゴリから考えるとバケモノと言ってもいい。

当然ながらTRS2の方がMTBとしての限界性能は圧倒的。
でもダートポタ領域ではPSA1でもまったく困らない。
MTB推奨な場所へ遠慮なく入れる。


E-Bikeとしての違い。
一番大きいのはアシストユニットの構成。
PSA1はハブモーター、TRS2はBBユニット。

決定的な違いは、

「負荷に合わせたギヤ比可変の有無」

ハブモーターはホイールへの直接出力。
遊星ギヤでギヤダウンされてるもののギヤ比は1つだけで固定。
負荷に関係なく同じギヤ比のまま出力制御してリヤホイールを直接回転アシストする。
モワッとパワーが立ち上がり、スーっと押されるようなアシスト。
ゼロ発進付近の出力は大雑把で足裏連動の繊細なコントロールは苦手。

対してBBユニットの出力はクランク軸。
ホイールへの出力はチェーンとスプロケ経由。
人間が適切にギヤ変更するのでホイールへの回転アシストは適正ギヤ比で実行される。
ギヤが合っていれば踏んだ瞬間にガツンとパワーが立ち上がる。
そしてギヤ比に無理がないので足裏連動の繊細なトルクコントロールが可能。

要するに高負荷&超低回転はハブモーターでは出力トルクが足りない。
足りないけど仕方ないので電流出力を増やして無理やり回してる。
動きとして高負荷時はもっさりで制御感も大雑把になる。
BBタイプは超低速でも適正回転を維持できるので出力は安定。
人間が出力段のギヤ比を適切に保つのでトルク不足にはならない。
常に正確&俊敏に制御しやすい。

ここまではモーター構成の違いからくる違い。
これに追加でトルクセンサーの性能とアシスト制御が違う。

PSA1のトルクセンサーは立ち漕ぎレベルのトルクを検知できない。
強いトルクでペダルを踏んでもセンサーの測定上限値のトルクとして処理される。
それに加えてトルクセンサーへの入力からモーターへの出力までにはタイムラグがある。
激坂の途中でガツンと踏んで瞬間的に出力を引き出すのは無理。
アシスト力を最大に引き出すにはギヤを軽めにしてケイデンスを上げる必要がある。
制御にタイムラグがあるので足裏連動感は低い。

TRS2は立ち漕ぎレベルのトルクまで読み取れている(動きから推測)。
制御のレスポンスも申し分なく高速。
ガツンと踏んで瞬時に出力上げる動作にも違和感ない。
意のままにアシスト出力を操れる。
というか慣れてくるとアシストを意識しなくなる。
足裏感覚に高速&適切に連動するので脚力とモーター出力が一体化する。
別々の力として考えなくなる。

アシスト力自体は、
平地〜常識的な坂の範囲はPSA1が強くTRS2の方が弱い。
速度的な上限もPSA1の方がギリギリまで出力されている。
この辺は規制値までのマージンの差。
E8080は明らかにマージンを取りすぎ。

だだし激坂になるとPSA1はハブモーターのトルクが負けてくる。
電流出力はしてると思われるが実際の駆動力が負け気味。
結果的に人間側が体感するアシスト力が弱まる。
それに対してTRS2は激坂の高負荷でもトルク変動がない。
低速&高負荷な状況になると体感的なアシスト力は逆転する。
過激な山ではTRS2がパワフルで、一般的な舗装路ではPSA1がパワフル。


走れる場所や高低差に対する所要時間に大きな差はない。
実際、剣山スーパー林道経由の神山-上勝往復を同じ時間で走れている。
でもその質や体感はかなり違う。

スポーツ走行としての足への負担や一体感はTRS2のE8080が圧倒的にリアル。

言葉で表現すると、
「楽」ではなく「快適」に走れる

足の動きと正確にシンクロして違和感のない快適な体感。
過剰に楽な状態にはならない。
高負荷時に速度低下しにくいだけで足負担は人力自転車で快適に走ってる状態と変わらない。
同じ時間走れば人力と同じだけカロリー消費し足もパンパンになる。
不快感も過負荷も感じず快適に走ってるのにしっかり疲れる。

それに対してPSA1は「楽」な感覚があちこちで顔を出す。
登坂は押されてる様な体感で足とペダルの一体感は薄い。
アシストムラやタイムラグなど「楽だけど快適に感じない」動きも出る。
リアルスポーツとしては物足りない感がある。
街乗り用だから間違ってはないのだが、、、(^^;
価格差は2倍以上なのでそういう意味でも別カテゴリではある。
性能比較すると文句っぽくなるがコスパ良いので考え方次第。

乗り手の価値観はいろいろ。
PSA1の特性で不満を感じない人もいると思う。
もしかすると楽を感じやすいPSA1の特性を好む方が多いかも。
そういう私も中距離までのお気楽ポタはPSA1の体感の方が好き。
どっちの方向が良いかの判断はお好みで。

走りには直接関係ないけど気分的に影響与える違いもある。

それは、
「アシスト時の音」

単なるモーターノイズやギヤノイズだが個人的には重要。
自転車はほぼ無音で走れる乗り物。
静かな場所を自然の音を楽しみながら静かにスルスル動きたい。

TRS2のE8080はケイデンス上がると異様にうるさい。
静かな場所では甲高い高音ノイズが遠くまで響く。
離れて歩いてる人が振り返るぐらい。
救いなのはケイデンス下げると音質は低くなり音量も小さくなる。
ギヤを変えて回転を抑えることである程度コントロールできる。
現時点では選択肢ないので工夫して使ってる。

PSA1は素晴らしく静か。
常識的な走行範囲ではウィーンという低い微かな音しかしない。
登坂の低速&高負荷になるとグィングィンというやや苦しそうな音になる。
でもその音量は小さい。
無音ではないが静かな場所でも許容範囲。
CF1もハブモーターだがPSA1の方が静か。
体感的にはJF1の方がさらに静かだった。
アシスト音に関してはハブモーターが圧倒的に有利なようだ。
BBユニットもこのぐらいをノイズ基準にして欲しい。
次の買い替えサイクルでは無音に近いユニットしか選ばんと思う、、、

話はそれるが、クロスやロード系は現時点ではJF1、JR1が好バランスだと思う。
カテゴリ的にMTBより細身のフレームになるのでデザインはよりシビアになる。
現状のBBユニットは大きすぎて細身フレームに付けると超ダサイ。
飛び出しバッテリーなどデザイン的に話にならない。
違和感のないBBデザインとインチューブバッテリーは必須だと感じる。
JF1、JR1はバッテリー容量が少ないがその代わり重量も軽い。
ベストではないが現状の技術としてまとめ方はベター。
しかも1年以上前に発売してて今はマイナー修正の熟成段階。
BESVの先を見るセンスは素晴らしい。

話を戻して、、、
特性は違うけどTRS2とPSA1で同じ行程をロングポタできる。
山岳路であればアシストのカバーで体力差すら縮む。
もはや人力自転車にはマネできない領域。


数年前までは考えられなかった小型大容量リチウムイオンバッテリー。
378Wh vs 504Wh。
どちらも36V。

PSA1の378Whから見るとTRS2は33%容量増。
TRS2の方が33%バッテリーの持ちがいいのか?と考えがちだが、
単純な差にならないのがE-Bike。

PSA1は自転車性能悪いので平地のアシストのロスが大きめ。
山岳路を走る時は高負荷&超低速時のシーンでモーター効率が悪い。
さらに「楽」と感じるアシスト制御をしてくれるので多めに電力使ってしまう。

TRS2の自転車性能は人力MTBと変わらず非常に性能いい。
BBユニットなので山岳路負荷でもモーター効率はいい。
アシスト制御は「楽」ではなく「快適」な範囲を超えない。

そんな違いで同じ行程でもPSA1の方がバッテリーを多く消費する。
神山-上勝往復での実績ではPSA1は900Wh、TRS2は700Whぐらい消費。
TRS2はCOHO XCを牽いてたので重量は13kgも不利なのに。

同じ容量ならTRS2の方が20%ぐらい多く走れるイメージ。
TRS2の方が容量が33%大きいのでバッテリー1本で体感する能力差は1.5倍以上。
COHO XC付きの比較なのでTRS2単体ならもう1割ぐらいは伸びると思われる。
そしてこれは山岳路での数値。
平地が含まれるルートではPSA1とTRS2の差はひらく。
なにせ平地ではTRS2はバッテリー消費しない。
走れる人なら23km/h付近で快適に巡航できるのでアシスト関係ない。

PSA1は素性が走らない自転車。
快適なのは21km/h巡航まで。
それ以上の速度では魔法が解けて爽快感のカケラもない超走らない自転車に化ける。
結果的にバッテリー使いながら21〜22km/hの巡航となる。
平地の距離が長いと遅いのにジワジワとバッテリー消費していく。

結局のところ平地と山岳路が混在した常識的なロングポタルートでは、
「TRS2は体感で2倍近く走れる」
という状態になる。

山岳路中心ならPSA1とTRS2はが同じルートを似たようなペースで走れる。
でも特性はだいぶ違う。
両方持ってる身としては適材適所で使い分け。
使い分けれる違いがキッチリある。

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