ショックをランチョRS9000XLに交換

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2022.12.23


2002年からビルシュタインを3セットも使ってきた。ビルシュタイン大好き人間だが20年も経過するとショックに求める優先度がジワジワと変わってくる。

ビルシュタインは一言で表現するとパジェロをスポーツカーに変えてくれる。ハンドリングはシャープになりコーナーを気持ち良く抜けれる。路面のうねりなどの影響を最小の揺れで収束させ、高速では速度を出せば出すほどピシッっとしたフラット感を保つ。

そんなビルシュタインの欠点は低速域での突き上げ感が強いこと。舗装の良い道では許容範囲だけど荒れた舗装路ではやや難アリ。とくに林道や河原の速度が遅めで石や突起状の段差だらけのとこでは顕著で車体が小刻みにシェイクされ続けてウンザリする。

うちのパジェロが軽いことでその傾向がより強く出てる。セッティング基準と思われるエクシードグレードに4名乗車の状態と比較して実走状態で350kg以上軽い(元の車重車で200kgぐらい違う。それに加えてセカンドシート外しと1人乗車)。たまに人間乗って荷物積むと突き上げが減って随分快適になる。その機会は滅多に無いが、、、

舗装路を速度を出す方向で攻め込むと快適で、ゆっくり走ると突き上げのマイナス面が表に出る。そんな特性なのでどーしてもセカセカと飛ばして走ろうとしてしまう。昔はそれを楽しんでたが、もう危ないのでゆったり優雅に移動したい欲の方が強くなってきた。

そう考えてた時にランチョRS9000XLにパジェロ用(V7,V9系)があることを知った。2013年に追加されたようだ(V7系の発売から13年後に追加って遅すぎだろ、、、)。9段切り替えがとっても気になる。ランチョはストラーダやプロシードキャブプラスの時代に使ってた。ソフトにストロークするクロカン車らしい動きだった覚えがある。

気になると試さないと気が済まない性分。ビルシュタインが染み付いてる身なのでヘタに違う特性のショックにすると失敗する可能性も高いのだが、失敗も勉強のうちってことで今回はランチョRS9000XLに冒険してみることにした。


さすがアメリカ製、本質的な性能と耐久性はあるようだが仕上げは大雑把。塗装のマスキングも適当で繊細さのカケラもない。減衰力調整のダイアルは最初に分解してグリスアップ&防水対策しとかないとサビで固着して回せなくなるようだ。ホントに大雑把だ、、、


ダイアル部分はネジ2本で分解できる。単純な構造で1〜9段階まで回すと内側が飛び出すだけ。その飛び出しでバルブを押す仕組み。


プラネジ部分にグリス入れて周囲を液体ガスケットで防水対策。


ショックのバルブ側もグリスを擦り込んでおく。組み付けて回してみるが固さはあまり変わらず。このダイアルが回しやすい位置にくるなら問題ないが、、、


ショック交換の作業開始。まずは簡単なリア側から。センターで上げるとパジェロの脚がよく伸びるのがわかる。この程度ではタイヤを浮かせられない。もう1つのジャッキでスイングアームを少し押し上げてよーやくタイヤが浮く。


リア側は単純でショック上のネジと下の取り付け部分の2ヶ所でショックは外れる。


取り付けもどーということはない。が!ここで注意点がある(下調べが甘くて普通に付けてしまって後からまた外すハメになった、、、)。

ランチョにはウレタンブッシュが付属している。これが曲者。フレーム構造のクロカン車なら影響少ないと思うがパジェロはビルトインモノコック。ショックマウント部分はボディと一体化してる。そんな場所に固いウレタンブッシュなんか使うと細かい振動がボディに直接伝わってしまう。

組み付けて走行したら妙に走行音が大きい。変だなぁと探って気がついた。少なくともリア側はゴムブッシュを使った方が良い。取っておいた純正のブッシュがあったので交換したら静かになった。


外したビルシュタイン。特に支障なし。動きに若干の渋さは出てるような気はするがビルシュタインらしい減衰力は出てる。たぶん新品と乗り比べないと違いはわからない。まだ使えるので売り飛ばすか。


懸念してたダイアルの位置は見事にシャレにならん場所になった。スイングアームの穴に半分沈んでる。手が入らないのでしっかり掴むことは物理的に不可能で指先でつまんで回すしかない。

この状態でも固すぎで指先が痛くてマトモに回せないのにタイヤが付いた状態で隙間から手を裏に入れて回せるのか?実際の減衰力変更は苦行になると思われる。


難関のフロントショックに挑む。ボンネット内の補器類を取っ払う。左側はエアクリーナー周りなので作業しやすい方だが、右側はバッテリーを全部外さんといかん。地獄の作業である。


電源バックアップ取りつつバッテリー周りを外した。電源供給が途絶えてないことを願う(外れてると色々とリセットかかって後がめんどくさい)。


フロントのショックユニットを外すのは一苦労。上下を外してもスイングアームにパズルのように引っかかって出てこない。上のアームの付け根を外してズラしどーにか取り出す。


そして取り出してからが本番。ショックとコイルが一体化してるのでコイルコンプレッサーで縮めないと何もできない。


コイルコンプレッサーで縮めて交換した。めっちゃ大変だった。コイルコンプレッサーは実績あるメーカー物を使うことを推奨。怪しい通販モノとかは強度が足りずに破損するリスクがある。コイルを縮めてる状態で工具が破断すると深刻な事故になるので甘く考えないように。作業ゴーグルとか万が一の為の対策も必須。

この時は何も知らないので付属してたウレタンブッシュを疑いもなく付けた。こんな作業は簡単にはできないので現時点ではウレタンのまま。また全バラして純正ゴムブッシュに交換するのか、、、気が重い。


この真ん中の固定ネジ。なぜか15mmだった。普通に14か17mmを使えよなぁ。もしかしてインチか?とりあえず自転車のペダル用レンチ(15mm)があったから締めれたけど。


フロントにランチョ取り付け。スプリング台座の赤いとこってプラスチックのみなんだよなぁ。純正のゴムシート挟むべきだったか。どーにももう一回バラす運命にあるようだ、、、


フロントのダイアル位置はマシな方。ブラケットの上に付いてるので手が入ればしっかり握れる。ハンドル切ればタイヤハウスに空間できるのでフロント側の減衰力変更は許容範囲だな。

バラしてたエンジンルームを元に戻して完成!バッテリーバックアップは成功してた。


雪がチラチラと舞う中をウロウロして減衰力変更しながら軽くテスト走行。良くも悪くもビルシュタインとは別物の挙動になった。減衰力は調整できるので最高の9にすれば締まった挙動になる。でもビルシュタインほどのフラット感はない。ちょっと雑なスポーツショックって感じ。そっち方向の性能は平凡。

ランチョの本質は5以下の減衰力の低い方。サスが滑らかくよく動く。パジェロ本来の猫足を引き出す様な感じ。よく動くけどノーマルのようなフニャフニャでもない。それなりに芯のある柔らかさでストロークする。ボコボコの河川敷に突っ込んでみたがビルシュタインとは比較にならないぐらい快適だった。

クロカン走行的なシーンではランチョの特性はよくマッチする。低速シーンなら減衰力を3以下に下げるとさらに足が動く。ダイアル回すのは手が入りにくいし固くて大変だけどシーンで変更できるのは大きなメリット。

舗装路で減衰力を上げてもホドホドのスポーツ感までなので、どちらかと言えば5付近の柔らかい方でコンフォートに大人しく走った方が快適でバランスが良い。フワフワ感はあるけど芯のある柔らかさでほどよく快適に走れる。下道をゆったり優雅に移動するのに向いてる。高速だともう少し上た方がいいのかな。

減衰力を下げるとハンドリングは鈍くなる。でも、ねっとりとロールを出しながら路面を舐める様にトレースして吸い付くように旋回する。この感じは純正ショックの時のハンドリングに似てる。シャープで固めに突っ張ってクイックに曲がるビルシュタインとは対照的。

結論的に今の自分にはアリなショック。以前は飛ばし気味に走ることが多かったけど今は自転車積んでのんびりな移動。コンフォートな動きで優雅にゆったり走れる方がいい。いざって時は減衰力高めにしてホドホドにスポーツ感を出せるし、逆に林道とか河原では減衰力をさらに下げてギャップを滑らかに通過できる。ダイアル回すだけで減衰力を変更できるメリットがとても大きい。

これから色んなシーンを走って減衰力設定とのマッチングを試してみるつもり。


2022/12/28 追記

設定を色々変えながら下道を200kmぐらい走った。とりあえず導き出した常用設定は9段階中の7。それより下げるとさらに柔らかくなるけど揺れ幅が増えて乗り心地としては悪化する(ノーマルはこの領域の柔らかさだったように思う)。6以下は低速で不整地を動く時用。

7でもビルシュタインに比べると柔らかい。そのぶんハンドリングは鈍い。ノーマル+αな感じ。突き上げ感はマイルドで特にノロノロ時の低速域ではビルシュタインよりかなり快適。

最大の9でもガチガチにはならない。さらに締まった動きになるけど突き上げは酷くない。スポーツ方向の動きとしては快適に常用できる範囲。でもそっち方向を求めるならビルシュタインの方が特性がいい(と、個人的には思う)。

7を基準に使いつつ、シーンによって上下させて感触を探っていくかな。そうやって変更して確認できるのは素晴らしいのだが、ダイアルが異常に固くてマトモに回せないのが最大の欠点。ダイアル径を大きくするアダプターが欲しい。

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