RIZE4に7ヶ月乗って思うこと

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2012.07.15

キャノンデールのRIZE4(2009年モデル)を2011年末に購入して7ヶ月経過しました。
私の感覚に馴染んでいい感じで乗っていたのですが…。

1週間前に製造時の溶接不良が原因らしいスイングアームのクラックが発覚し、2009年モデルということで交換パーツがメーカーに無くて修理不能。残念ながらRIZE4としての復活は不可能になってしまいました。

メーカー対応としては、後継のRZシリーズ(台湾生産品になるものの、設計はRIZEのマイナーチェンジ版)にフレーム丸ごと交換になる予定です。フレーム以外のパーツはRIZE4から引っ越しになります。

まだ、どの年式の何グレードのフレームになるかは不明です。
そもそもRZシリーズ自体、2011年モデルを最後にカタログ落ちしてるのでフレーム在庫は少ないはず。
Sサイズで白ベースのフレームが残ってるかどうかも微妙な感じです。

RZとしての復活までには時間かかりそうなので、RIZE4に7ヶ月乗って思うところをまとめてみます。



購入直後のRIZE4。残念ながらこのフレームとはお別れです。

フルサスMTBで舗装路を走る

舗装路メインで走るのにMTB、ましてやフルサスのMTB。
ロードバイクやクロスバイクに乗ってる人には理解されませんが、ちゃんと意味あります。

「圧倒的な乗り心地のよさ」「ギャップの吸収力」です。

ロードやクロスでもフレームのしなりで衝撃吸収してくれたりしますが、10cm以上のサスストロークでギャップを吸収してくれるフルサスとは次元が違います。まともなフルサスはオフバイクのサスペンション並みの動きをしてくれます。舗装路とは言っても、この辺ではアスファルトが剥がれかかったり突起状にひび割れてガタガタの道も珍しくありません。道を選ぶことなく快適に走れる意味は大きいです。

私の場合は、乗り心地のいいママチャリでも段差のストレスを感じる方なので、MTBのマトモなサスペンションの効果は絶大でした。そもそも、RIZE4に乗るまで自転車のサスペンションがここまでオートバイっぽい仕事をしてくれるとは分からず、情報集めてもわりとネガティブな話ばかり(ペダルロスの話が多く、乗ってる人が抜重すればリアサスなんか全く不要って話も)。勘を信じてフルサスMTBに勝負をかけて大成功って感じです(ダホンでいろいろ経験したから勝負できたのですが)。

ペダリング時のサスが動くことによるロスは、FOXのプロペダル効果もあってか軽いギアで回転系のペダリングをしてる限りは意識したことはありません。よく「フルサスはペダルロスがあって遅い」って言われてるけど、脚力あって強いトルクでペダリングする場合の話かな?って気がしてます(確かに重いギアで立ちコギすればサス沈んでロスします。そういう場合でもプロペダルをONで走れば解決です)。



CAAD8と一緒に走る。サイクリングペースなら一緒に走れないこともない。

ロードバイクとの速度差

タイヤとかモロモロの条件で大きく変わるものの、RIZE4+フューリアスフレッドの組み合わせだと、ロードバイクとの巡航時の速度差は15%ぐらいと感じてます(似た様な脚力&体力の人と走る場合)。ロードが30km/hで走れる状況だとこっちは26km/hぐらい。そんな感じの差です。

まともに目一杯の巡航速度で走るとキッチリ速度差が出るので一緒には走れません。でも、サイクリング目的なら常時ハイペースでは走らないし、信号停止とかもあります。MTBとしてはハイペースになってしまうものの追従して走ることは可能な範囲です。

今までのところ、サイクリング目的のロードバイクに混じってRIZE4で走っても支障ないです。
最高速的な場面では遅れがちになるものの、すぐ信号とかで追いつくし、致命的に困るほどの差でもないです。
(一緒に走る人のレベルにもよるんだろうけど)



行き着いたのは、シュワルベ フューリアスフレッド 2.25インチ幅

タイヤの見栄えと舗装路性能

99%が舗装路走行だけど、MTBのルックスは大事。MTBのガッシリしたフレームに見合う太くてゴツい見栄えのタイヤは譲れません。それに少しは未舗装路も入るので完全なスリックタイヤってワケにはいかんです。

最初は深く考えずに、標準で付いていたブロックタイヤ(マキシスのリッジライン)のまま走ってました。しかしこのタイヤはオフでグリップ感はいいものの、舗装路ではとても遅かった。がんばって20km/hぐらいで走るとゴーッという盛大なロードノイズ。そして足を止めると走行抵抗ですぐに速度が落ちます。巡航速度を低めにすれば100kmクラスのロングライドもこなせましたが、ママチャリに負ける最高速度ではさすがに実用上難ありです。

舗装路でもっと楽に速く走れるブロックタイヤは無いのか?と探し、行き着いたのが、シュワルベのフューリアスフレッドです。異常に軽く、走行抵抗が小さいプロックパターンになってます。その分、本来のオフロード性能は控えめでパンクリスクも高めです(薄いので)。

最初は2.00インチ幅を入手(日本では2.00幅しか流通していない)。舗装路での巡航速度は劇的に改善しましたが、タイヤが元よりも細くなってしまい見栄えが微妙にダウン。当初は、このぐらいの妥協はOKと思ってたものの、ジワジワと気になります。そんな時、海外ではフューリアスフレッドの2.25インチ幅が売られてることに気がつきました。幅が太い分、走行速度としては落ちることを覚悟の上で追加購入。

結果は大正解。私の価値観では、走行性能(走行抵抗軽減による速度アップ)と見栄えのバランスが高次元で両立しました。舗装路用のスリックタイヤに比べれば走行性能は劣りますが、MTBらしさを保った上でこれだけ軽く走れれば上出来です。



フロントはトリプル。坂道をゆっくり登れます。

登り坂は意外と強い

MTBはロードやクロスよりも車体は重いものの、ギア比が全体的に低いので舗装されてる山道で困ることはありません。速度はゆっくりですが、ギヤを軽くすればクルクルとペダリングしながら乗ったまま登れます(脚力ではなく持久力で登れる)。登る速度は軽い車体のロードやクロスの方が速いけど、登れる登れないの話ではギア的に必ず登れるので、初めての山道では安心感があります(持久力続かないと途中休憩は必要だけど、脚力弱くても軽いペダリングで微速で登れる)。

MTB特有の強烈に低いギア比は新しい世界でした。登りで一番軽いギアの状態で停車すると走り出せないとか(最初のペダルを半回転して進む距離では自転車のバランスがとれない)、踏みすぎるとフロントが浮くとか、etc。

このギア比に慣れると、ダホンに乗った時に山道が苦しいこと(24速あるけどMTBよりだいぶ高速向き)。

下のギア比が低い分、上は速度出るとギアが足りなくなります。下り坂とかでもペダル回せるのは40km/hぐらいまでで、そこから先はペダリングで加速は無理です。私の場合は下りでペダル回さないことがほとんどなので、まったく支障ないですけど。



かかる時間を気にしなければ遠くまで行けます。

ロングライド

RIZE4を入手する前までは、MTBでどのぐらい長距離走れるのか心配でしたが、実際にはまったく問題ありませんでした。単に巡航速度と時間の関係です(当たり前だけど)。どちらかと言えば、長時間走った時に体力的な疲れ以外で嫌になる要素があるかどうか?ってことの方がウエイト大きいです。RIZE4はフルサスのお陰で乗り心地いいし、サドルも相性いいので体力消耗以外は支障ありません。

今の私のレベルでは、タイヤがフューリアスフレッドで1日の限界が140kmぐらい(時間的&体力的に)。
1日かけて寄り道しつつ楽しく走るなら120kmぐらいまでかな。
ロングライドは慣れやエネルギー補給とかの要素が大きいらしいので、数こなせばもう少しは余裕ができるのかも?
ちなみに、タイヤがマトモなブロック(標準のマキシス リッジライン)だと100kmぐらいが限界。

速く遠くへを突き詰めるとロードバイクになるんでしょうけど、道を選ぶことなくほどほどの速さで快適に遠くへ、という感じであれば個人的にはMTBの方がしっくりきます。初めての道で路面荒れていようが、酷い段差が連続する場所を走る状況に追い込まれようが、モチベーション下げずに快適性を保ったまま淡々と走れるフルサスはメリット大きいです。



田舎の郊外ではバイパスの歩道に歩行者は皆無。たまに出会うのはママチャリ。

どこを走る?

少し前から自転車は原則車道って騒がれてます。ルールなので可能な場合はできるだけ車道を走ってはみたものの、車の幅寄せ、巻き込み、左からの車の飛び出しなど、危険な目に何度合ったかわかりません。

なにより、その危険な状態が予測&回避不能な状況で発生することが大問題です。後ろから速度差がある状態で抜かれた直後に一気に幅寄せや巻き込みをやられる場面がほとんど(抜きかけた瞬間から自転車の存在を忘れてる動き)。瞬間的な判断でフルブレーキや歩道に飛び込んで回避とかして事故にはなってないですが、ちょととタイミング悪ければ確実にアウトです。ほとんどはお年寄りの運転で、前しか見てないので必死の回避をしたこちらに気がつくこともなく、そのまま行ってしまいます。

私だけの問題でもなく、車道の路側帯で車に接触されてモメてる自転車も何度か目撃しました。車が悪いって言ってもケガしたら損するのは自分です。少なくとも今の道路状況とドライバーの意識では無理に車道を走るのはリスキーすぎです。命かけてルール守る気はしないので、身の安全を優先して走る場所を選んでます。

歩道に歩行者がいる場合はできるだけ車道を走る努力しますが、車道幅が狭い場合は歩道を走ります。歩行者がいないと積極的に歩道走ります(この状況が田舎の郊外の幹線道では多い。延々と歩行者に出会わないのはいつものこと)。それ以前に、幹線道ではなく交通量の少ない歩道がないレベルの道路があればそっちを優先的に通ります。

自転車道もよく走りますが、幹線道の歩道よりも歩行者が多いので気を使う場面は多いです(犬の散歩やウォーキングのお年寄りが多い。リードなしで犬を野放しにしてる人とか、犬は左の草むら飼い主は右の草むらでリードがトラップの様に自転車道横切ってるとか、周りを見ずにとつぜん道を塞いで屈伸する人とか、トラブルのネタは歩道よりずっと多いです。安全ではありません…)。道路幅は狭いものの脇道がほとんどなく視界も広いので飛び出しリスクが小さいのがメリットです。むろん車が入ってこないのもメリット。

あと、ポタリングレベルでウロウロする場合は、車同士が離合できない幅の道路を好んで通ります。そういう場所は車の通行に都合が悪いので交通量はほどんどなく、周りに気を使うことなくマイペースで散策できます。



自転車向きのマイナーなスポットは山方面に多いです。地味な坂が多くて運動になります。

ダイエット効果

自転車乗り始めたのは運動不足&メタボ対策からです。

SSERに出てた頃はレース前には真面目にジョギングとか体力作りをしてたけど、レースに出なくなってからは完全に運動不足。時々、思い出したかの様にジョギングやウォーキングするものの、体重増加を打ち消すほどには続かず、って状態でした。体重のピークは標準体重の15kg増し。さすがにマズイ。

その状態からダホン→RIZE4と自転車乗って合計8ヶ月半。体重的には4kgぐらい落ちました。食べるものを気にしてないからか思ってたより痩せません。体は少し締まった感じがするので筋肉になって重量増える分と痩せて減る分が釣り合ってる状況なんだと思います(腹周りはまだ充分メタボです)。

まー、結果的に標準体重に少しでも近づけばいいか、ぐらいにしか思ってません。主目的は運動不足解消なので目的は十分に達成できてます。なにより、半年以上も自転車でウロウロしてるのに、まだ飽きてないです。当分はこのペースで楽しみつつ運動を続けられるわけですから、最終的にはダイエット効果もそこそこ出るでしょう。



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