スプロケを11-51Tに交換

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2024.09.08

MSBR(松野四万十バイクレース)に出ることにした。走行距離130km、獲得標高3200m、ダート率50%の日本最長MTBレース。王滝SDAを超える過酷さなので縁遠かったけど、2023年からE-MTBクラスが追加されて一気に身近になった。アシストあっても十分に過酷だけど完走は問題ない。

が、レギュレーションを見るとそう甘くはなかった。バッテリーは1本のみで交換不可という制限がある。充電器を運んで用意されてる充電スポットで補充電は可能だけど4A充電器では焼石に水。充電に時間を割くつもりだけど、絶対的に電力が足りないので人力のみ登坂から逃げられない。

そんなわけで人力のみで坂を登れるギヤが必須。いままで使ってた11-46Tでは一番軽いギヤ比が0.74でお話にならない。とりあえずスプロケを11-51Tに変更する。これでもギヤ比は0.67、もう少し軽いの作りたいけどチェーンリグが34Tより小さいのが存在しないのでどーにもならず、、、そもそもSTEPS積んだE-MTBでアシストOFF登坂することなんか考えてないわな。


都合いいことにスプロケもチェーンも誉自転車に在庫あったので丸ごとやってもらう。ディレーラーの調整はこっちでいじる。Di2の11速は変速のトータルキャパシティでは使えるの46Tまで。本来51Tは使えないのだが調整ネジを長いモノに変更すると強引に51Tも使える。

この「長めのネジ」の入手が厄介だった。ホムセンとかで手に入るのはねじ頭が大きすぎてダメ。探しまくってねじ頭が細いやつをアマゾンで見つけて買ってみたが、同じに見えて0.2mmぐらい大きかった。他に探しても無いのでグラインダーで慎重に削って同じサイズに加工した。

※当然ながら自己責任での想定外使用です。うまく変速できなくても自分で解決するしかありません。本来はディレーラーを11-51T対応の物に交換するのが筋です。私は電動シフトにこだわるのでこれしか選択肢がなかった。


スプロケはデオーレの11-51T。大きい方から5枚が一体化で、残り6枚は1枚づつのバラ構成。この構成が伏線、、、


スプロケを外した状態のハブ。フリーボディのスプラインがカジれてるのがわかる。材質がアルミなのでアシストのトルクに負けてスプロケがスプラインに噛み込んでカジってしまう。ただ、今までは実害なかったので気にしてなかった。今回の11-51Tスプロケに変えたことで問題が出ちまうんだよなぁ。詳細はあとで、、、


チェーンは今まで自分でやってたときはピンで接続してたけど、ミッシングリンクの方が脱着の自由が効くので良いってことで(本来は複数回の脱着はダメらしいけど)、接続はミッシングリンクのタイプ。

ま、外さない限りはどっちでも関係ないんだけど11-51TはMSBR対策の専用スプロケなので普段は11-46Tを使いたい。そーなるとチェーン長が違うのでスプロケ交換と同時にチェーンも交換が必要。外せるミッシングリンクの方が都合いい。


スプロケとチェーンは付いた。ディレーラーの調整は持ち帰ってじっくりやる。


自宅でだいたい調整して、いきなり林道走行で荒っぽくテスト。ここで問題発覚。6速→5速がガラガラ言うだけで変速しない。自宅で調整した時は変速してたのに。

Di2のアジャストでディレーラーの基準位置を変更してみる。5速よりも4速側へ行きすぎるぐらいに調整しても6速→5速はガラガラで意地でも変速しない。ディレーラーの位置は過剰なぐらい5速の位置になっていてチェーンは5速側へ引っ張られて擦れているけどギヤの歯に引っかからない。

とりあえず林道では6速→5速の時は2つ動かして4速に入れてから5速に戻す方法でしのいだ。それ以外のギヤは11速→10速がちょっともたつくぐらいで他は支障なし。

自宅に戻ってから変速不良の原因を考える。ディレイラーのキャパを超えて使ってるとはいえ真ん中の6速→5速で変速できないのは筋が通らない。変だよなぁ、と思いながらスプロケ外してて気がついた。6速→5速はバラのギヤから一体になったギヤへ変わる部分。もしや、、、

5枚一体の1〜5速の部分はスプラインへの差し込みも一体型。力が分散されるのでスプラインへの噛み込みはない。それに対して6速の単独ギヤは盛大にスプラインをカジって噛み込んでいる。結果的に位置ピッタリの5速ギヤとスプラインより先へズレてる6速ギヤという状態。どうもこれが原因くさい。歯の位置関係がズレたらチェーン引っ掛からなくても不思議はない。

今までのSLX 11-46Tは、1〜3速が一体で残りはバラ構成だった。バラの部分はスプラインに噛み込んでるのだが6速も5速も均等に噛み込んでることで相対位置はズレてなかった。理屈的に3と4速の部分はズレるはずだけど4速位置の噛み込みが少なめだからか変速できてた。デオーレの11-51Tに変えたことで噛み込みの激しいとこが境目になったことで問題が発覚したっぽい。

推測なので原因確定ではなけいど、とりあえずスプラインがボロボロなのは事実なのでハブを交換することした。アルミのフリーボディでは強度的にダメということが確定なのでスチールのを探してもらうが、、、モノが無い!アフターパーツはどれもこれもアルミ。ラッチの細かいフリーで鉄のフリーボディなんか存在しない。

シマノのハブを期待したけどブレーキローターを6本ボルトで固定するタイプは廃盤。センターロックタイプはあるが、それだとブレーキローターまで専用品に交換する必要がある。おまけにスプラインの材質は記載されてないのでどのグレードがスチールなのか問い合わせからになる、、、この辺でだいぶ疲れた。

結局、最初の頃のTRS2AMに採用されていたノーブランドハブを補修パーツで取って交換することにした。ハブのグレードとしてはかなり落ちるけど確実にスチールのスプラインでブレーキローターはそのまま使える。

※TRS2AMは途中でマイナーチェンジしてるようで、マイチェン後はシマノのセンターロックタイプのハブとマグネット埋め込まれた専用ブレーキローターが採用されているようだ。

これで症状消えてくれればいいのだが。


肝心の51T効果は10%以下の坂ならギリギリ人力のみ登坂可能。一時的ならもう少しキツい坂もいけるけど継続的に登れるのは10%以下な感じ。46Tでは7、8%の坂でも続かなかったから大きく改善。

どのみち傾斜キツいと軽いギヤで乗車で頑張っても押し歩きと速度変わらなくなるし、そもそも人力のみに拘る必要もない。登れないほど傾斜キツイとこはECOモードにしてパスすれば問題ない。厳しいとこをアシストでパスするために緩いとこを人力のみで登れればいいので51Tがあれば大丈夫そうな感じ。

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