車中泊用のベッドを作り直す

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2025.06.09

去年は2回もベッドを作った。フジロック遠征をキッカケに自転車イベントなどマルチに対応できる本気のやつと、超シンプルな簡易ベッド

マルチな方は荷物を含めた空間効率はよかったがベッド上の高さ空間が狭くて寝るだけ状態。フレームとかも考えすぎでごちゃごちゃ。使わない時に車外に出しても置く場所がない。トドメが右側を外すとベッドと自転車積載が成立するはずだったが積み下ろし時にベッドに干渉するのでベッドを下ろす必要があることが判明。ほぼ失敗作。

で、MSRBの前泊用に超シンプルベッドを作った(MSBRは中止になったけど、その後にトレイル遊びの前泊で使った)。ベッド面に普通に座れるように低く作って上の空間を確保したのだが、そうやることでホイールハウスを避けることになる。幅60cmを確保するとこれまた自転車の積み下ろしで干渉する。ベッドを横倒しにして逃したが、どーにも煩雑。

その失敗を踏み台にしてもっと使い勝手のよいベッドを作る。


ビルトインモノコックとエンジンルームが短めな恩恵でクロカン車としては車内空間は広い方。でも巨大なホイールハウスや湾曲した内装で有効空間は意外と狭い。MTBを積載と車中泊用のベッドの両立は悩ましい。

ホイールハウスの上にベッド面を作れば広く確保できるがベッド上の空間が狭くて座れない。寝るだけベッドになってしまう。ホイールハウスを避けてベッド面を作ると60cm幅を確保すると中央に寄ってしまい盛大に荷室を占有する。その矛盾をどう解消するかがカギ。


思いついたのは助手席空間を使ってベッドにする構成。パジェロは助手席と2列目シートを使ってフルフラットアレンジができる。言葉はフラットだがデコボコが酷くてこのままでは寝れない空間だけど、この空間をベースに1800×600のベッド面を作れば荷室空間に余裕を残せるはず。

そういえばこのフルフラットアレンジのできるクロカン車ってパジェロぐらいだっけ?背もたれを後ろに倒して1列目と2列目を平らにつなぐのは設計時に考慮すればどの車でもできそうに思うんだけど、いらない前提なのか対応してる車は少ないように思う。


ベースとなるフレーム作成。前後で分けて2ブロック構成。材料は去年作ったベッドを解体した木を再利用。簡単そうに見えたけど内装や床面の変形構造が厄介で調整しまくりの変形構造になった。

毎回思うけどフレームの足は脱着できるのが理想。イレクターパイプの方が良さそうに思えるが今回のやつではシートと内装の幅が狭いので15mm程度の角材じゃないと床まで通せなかった。後方フレームはシートのヒンジ部分に足を置けば短くできたけどあえて床まで伸ばした。


その理由はこれ。後ろのフレームはベッドボードを外せば2列目シートの背もたれを起こせるようにした。自転車積み下ろし時に背もたれが邪魔な時に簡単に好きな角度に動かせるように配慮。


ベッドボードの型取り。60cm幅を確保しようとすると内装のいろんなとこがジャマになる。切り欠いて対処。


後方のベッドボードの型取り。前後合わせて全長は175cm(去年作ったベッドボードを材料として再利用する都合でちょい短め)。でも続きで2列目シートの背もたれがあるので実質的な有効長は220cmぐらいある。腕を上に伸ばして寝るのも可能なのでかなり快適と思われる。


ベッドボードを作る。去年作ったやつをベースとして再利用。カットし直して再構成。


ベッド面完成。当然ながら複合ウレタン構成で寝心地は抜群。このベッドボードだけで快適に寝れる。車中泊ではこれが意外と重要。キャンピングマットを使う方法だと狭い車内では出したり片付けたりで手間が倍増する。片付けると荷物になるしゴチャゴチャになりがち。シンプルなベッドボードでそののまま快適に寝れる構成がベター。

ベッド面から天井までの高さもギリギリだけど座れる空間を確保。頭上空間に余裕はないけどこの辺が落とし所。これ以上を望むとシート外してー、という世界になってマルチな使い方を削ることになるのでイマイチ。ギリギリのとこで成立させるのがミソ。


2列目の背もたれを倒してても後方の荷室空間はまだ残ってる。後方のベッドボードをずらせば2列目背もたれが起こせるので、この場所にミニ座椅子を用意すれば起きてる時に広々と座ってパソコン作業とかできそうな感じ。ジャマにならないテーブル構成とか欲しいな。また考えよう。


ベッド面が前に寄って後ろに空間ができたので自転車の積み下ろしも問題なし。積んでしまうと写真の位置に収まるけど、開口部サイズとハンドル幅の関係で積みはじめは真ん中から入れる必要がある。積み下ろし時は2列目の背もたれを起こした方がいいかな?と思っていたがその必要もないぐらい楽勝だった。

実際に使うシーンではポータブル電源やら冷蔵庫、装備品やモロモロの荷物が追加される。車内はゴチャゴチャになって自転車積み下ろし時は大騒ぎになる。でも、この構成だとベッドそのままで自転車の積み下ろしができるので、荷物を一旦全てベッド面に上げればOK。オペレーションとしてシンプルなので使い勝手はかなり良さそう。


そしてベッドボードとフレームは荷室に収まる。フレームの足がジャマなので自転車との両立は自転車積んでからベッドパーツを積むことになるけど座席を有効にした状態で自転車とベッドパーツを積めることに意味がある。フレームの足を脱着にできればベストなのだが、そこは今後の課題。



2025/06/11 追記


この部分、段差になるのが気になった。ベッドボード長で175cmあるので体はボード上に収まるものの手を上に伸ばした時にちょっと違和感。せっかくなので改良する。


追加のボードを作った。倒した背もたれに置くだけで高さピッタリ。背もたれはクッションなので体重かけると少し沈むけど、ここに体重かける状態は無いので問題なし。


これでベッドボード全長は220cm、とっても広々。腕を上に伸ばせるだけでなく枕元でスマホ見たり小物置いたりする空間として使えるので利便性もアップ。


追加ボードはちょっと荷室側に飛び出してるので自転車積む時に干渉ギリギリ。でも置いてるだけなので片手でチョイとズラせるので問題ない。なかなかの最適解になった。

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