TRS2AMのインプレッション

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2019.08.26


TRS2AMのファーストインプレッション。
※入手して初走行で感じた印象です。思い込みや主観がどっさり入ってます。

標準状態からとりあえずお決まりパーツだけ交換
午後からポジションやサス調整しながら半日乗った印象です。

まずはポジション的なこと。
ハンドル幅が異様に広い(760mm)。
今回はそのまま乗ってみたものの慣れないし妙に疲れる。

プラス規格だから広い方がいいのか?と思ったけど単なる流行らしい。
結局のところは体感的な好みで好きにするべきモノのようだ。
RZ120に近い700mmぐらいに詰める予定。


坂を登った印象はPSA1とはまるで違う。
そもそもアシスト感の質が違う。

PSA1はペダル踏むと一瞬タイムラグがあった後に加速するように押し出されるようなアシスト感。ぐぃーっと押し出されるようなモーター感で始まり踏んでる力に相応したとこで安定する。脚力との一体感は薄くてモーター補助の上でペダル回してる感じが強い。

これに対してTRS2のE8080はペダル踏んだ瞬間に適切なアシストトルクを出す。強く踏めば強くアシストされ、緩めれば瞬時に弱いアシストになる。そっと軽く踏むと薄く微かにアシスト力が安定的に出る。タイムラグやアシスト力のブレはなく脚力と一体化する。

例えると、
PSA1は電動乗り物を足で操ってる感じ。
TRS2はパワードスーツを着て人力自転車漕いでる感じ。

スポーツとしては圧倒的にTRS2の勝ち。
乗ってる体感はほとんど人力自転車の感覚と同じ。
違うのは高負荷なシーンで普通に走れることだけ。

一体感がキッチリしてるが故にPSA1のような楽チン走りはやりにくい。
踏めばハイトルクで瞬時に加速するけど踏む脚力がいる。
力を抜けば瞬時にアシストも弱まる。
PSA1のようにペダル入力を加減して一番楽なバランスで滑るように動く、ってのはできない。
脚力と一体化するので後押しされる様なアシスト感は作れない。
リアルに足の力が増幅されるだけ。
ちゃんとペダルを踏んで回す必要がある。

どっちが楽しいか?
スポーツ自転車好きなら圧倒的にTRS2。
アシストでありながら人力自転車的な楽しさがある。
自転車性能自体が高いのでロング走るときの快適さはPSA1の比じゃない。

でも、PSA1の楽チン状態でスーッと移動する楽しさはまた別物。
近場ポタや街乗りではPSA1の方が楽しい要素が多い。
楽に移動できる感はPSA1の方が強い。

うちは両方揃ったのでシーン別に使い分け。
贅沢の極み。


インフレームのバッテリーは504Wh。
重さは2.7kgもある。
ほぼ鉄アレイの重さ。

PSA1のバッテリーが378Whで2.2kg。
容量に対する重量って意味ではTRS2の方が軽い。
少し高密度になったということか。
ちゃんと進歩してる。

バッテリーは車体と一体化すると意外と重量感はない。
持ち上げれば重量級の自転車だけど乗ってるとバランス良くて違和感なし。
RZ120と交互に乗ると確かに軽快感はだいぶ違う。
でも、いいバランスを保ったまま全体が重くなってるような感じ。
総重量で23.2kgある自転車とは思えない体感。
まー物理的には重いので押し登りとかはやりたくないけど。
日本版にもWALKモード欲しいよなぁ...

バッテリーはBESVオリジナル。
シマノもインチューブタイプ出したけどBESV版の方がスペック的に少し軽い。
さらには充電器もBESVオリジナル。
こっちもシマノ版より少しコンパクト。
親会社がIT&ハイテク系なのでこういう部分は優位性がある。

そうそう、バッテリーや充電器の価格がシマノ版より安い。
追加を欲しがる人は少数派だと思うけどスペア必須の私には有難い限り。


シマノ E8080ユニット。
トルク70N/mを瞬時に出す特性はバケモノである。
超激坂を立ち漕ぎでガツンと踏んで一気に駆けあがれる。
その状態でもペダル踏んでる体感は人力MTBに近い。
脚力と一体化してるので足使って頑張って坂上がってる感は同じ。
傾斜に対して速度が異様に速いだけ。

PSA1では逆立ちしてもできない。
苦しそうなモーター出力でユルユルは上がれるけど一体感はない。
無理に踏み足しても極端に重いペダル。
モーター出力がフラつくとペダルの重さも変わる。
軽いギヤでモーターに追加して加勢してます的な踏み方しかできない。

同じ250W出力でも仕組みが全く違うので仕方ない。
出力段がPSA1はリアハブモーター。
リアタイヤの大きな外周を軸部分のモーターで回す。
激坂では低回転で超高負荷。
そんな条件で一気に回せるハイトルクモーターは存在しない。
最大電流で苦しそうにもっさり&モワッと回すのが精一杯。
当然ながら電力効率も悪い。

それに対してE8080はクランク軸が出力段。
人間の足が力加えるのと同じ部分。
適切なギヤに変えてるからクランク軸の負荷は軽め。
ギヤダウンしたモーターで回してやるには好都合。

そしてペダル入力のセンサーも違う。
PSA1のトルクセンサーは強い入力は検知できない。
一定以上のトルクはトルクセンサーが検出できる最大値として処理される。
ガツンと踏んでも検出できる最大値から計算された出力が出るだけ。
なので、PSA1で最大出力を引き出すには軽めのギヤで高ケイデンスって方向になる。

E8080のトルクセンサー仕様は不明だけど、強めの入力にもリニアに反応するので入力上限値はPSA1よりだいぶ大きいと思われる。


とまぁ、E8080は凄いのだが大きな欠点がある。
それはギヤノイズ。

クランク軸の回転に連動して「ギュィーン」系の音が出る。
これがまた音質が悪くて耳に付いてうるさい!

試したところでは負荷で音が出てるわけではない。
単なるギヤの回転ノイズのようだ。
低負荷シーンであろうがECOモードにしてようがアシスト領域でクランク軸が回れば音がする。
軸回転が遅ければ音は小さく速くなれば爆音ギュィーンになる。
高ケイデンス&低速って状況下ではひたすらうるさい。

てことで、走り方的な騒音対策としては、
「クランク回転を遅めに保って走る」
モードでの音の違いも無いので、
「HIGHモードを使う」
アシストパワーを上げてやや重めのギヤでケイデンス落として走る。
ポタ的に静かに走りたいときには有効。

根本的には静かな次世代ユニットに期待するしかない。
ギヤノイズを問題視してる関係者が少ないのが気になるが、、、

ボトルエリアの話と同じ。
市販車は本来の性能とは関係ないとこで評価される。
少なくとも私はMTBに求めるモノがメーカー想定と大きく違う。
荒地を登れるんだからうるさくてもいいだろって理屈は通用しない。
ギヤノイズを知った上でE8080採用のTRS2を買ったのは選択肢が無いから。
現時点では仕方ない。
でも次は一番静かなユニットってのを基準に選ぶ。

静かに動けるのは自転車の大きなメリット。
うるさく速いのはオートバイで散々経験してきてる。
理想的には無音でアシストして欲しい。
技術的な問題が大きいだろうから数年は仕方ない。
PSA1の時と同様でTRS2で今を遊びつつ混沌とした時代をパスする。
今を遊ばないって選択肢はない。


ブレーキローターは前203mm、後180mm。
ストッピングパワーは素晴らしい。
重い車体だけどまったく問題なく減速できる。
RZ120のXTRより止まる感。

TRS2は下りの安定感が凄い。
27.5インチホイールと2.6幅タイヤのジャイロ効果なのか速度が出た時の安定感はオートバイなみ。
綺麗な舗装路下りでは簡単に60km/hとか出てしまうので止まれるブレーキは重要。

ブレーキ自体はシマノSLX。
この辺のグレードには無頓着だけどいいモノらしい。
パッドに放熱フィンが付いてて驚いた。
あんなのXTRだけかと思ってた。

ブレーキレバーのタッチやフィーリングも問題無し。
XTとかXTRとの差ってなんだ?って疑問は残るが、、、


荒れたトレイルに入り込んで色々試す。
走破性は素晴らしいがサスの動きはしっくりこない。
各種調整部分とエア圧もいじっていろいろやるがビミョー。
性能は悪くないダートを走る限界性能はRZ120より上。
フィーリングが違うだけ。
でも、そのフィーリングが大事。
好みってやつだな。

たぶんロックショックスの特性だと思う。
ダートを走る性能としては申し分ない。
性能的には一定以上を確保することは大前提。
その上で「体感でコンフォートな柔らかく深い動き」が欲しい。
わりと相反する話ではある。
ショックの動き幅の問題でもない。
乗ってる人間が感じる体感。

TRS2は150mmストローク、RZ120は120mm(前後FOX)。
なのに乗った体感ではRZ120の方がソフトでストローク深く感じる。
TRS2のショックの動きが少ないわけでもない。
ストロークする時の動き方の特性で体感が違うんだと思う。

やっぱFOXかなぁ、、、
RZ120の時も色々と文句言い続けながらロックショックス使ってたけど、FOXに交換した途端に存在を忘れるぐらい文句出なくなった。性能的には同ランクってあちこちから言われたけど、個人的にそーいう問題とは違う部分が引っかかるようだ。

まーしばらくは標準状態を乗り倒して今の動きに慣れてみる。
比較基準としてRZ120があるので違い感を具体的に判断しやすい。
自分の好みと欲しい特性をしっかり理解したい。


半日で山を中心に68km走り込んだ。
まだまだ触り程度だけど素晴らしく楽しい。
重さとセミファット的な2.6インチ幅タイヤ(てか、ロケットロンが辛い。レーシングラルフの2.6インチ幅があれば解消すると思うのだが、、、)の影響で平地巡航はRZ120より遅い。
でも、間違いなくこっちがこれからのメイン自転車。
行動範囲は圧倒的に広がるはず。

バッテリー残は1メモリ。
体感的にはPSA1の2倍ぐらい走れる感じ。
ただし人間側の疲労感はPSA1より大きい。
うまく足を使わされる。
過負荷は無いので適切な運動って範囲。

E-Bikeは運動にならない、って話はもう完全に過去の迷信。
TRS2は走りこめば凄い運動量になる。
そして、そうやって走り込むととんでもない場所へ到達できる。
行動範囲広がるなぁ。

まだまだ残課題はいっぱいあるけど、とりあえず初回走行の印象はマル。
これからガンガン乗り倒します(^^)

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