剣山スーパー林道の西側区間を完全制覇2024年 11月 09日今は剣山スーパー林道の全区間が通れるようだ。雨で崩れたとこも素早く復旧させたようで車高の高い四輪駆動車という限定付きではあるけど西側区間は高の瀬峡まで通れる。8月に山の家までは行ったが、あそこから先のトンネルを抜けて下ってしまうと時間的にもバッテリー容量的にもUターンしては戻ってこれない。 高の瀬峡まで行くのは無理、と思っていた。でも、ルートをよく検討すると下った後はR195とR193を繋いで舗装路で西側区間の入り口へ戻るならバッテリー3本でギリギリで足りる、ってことに気づいた。時間的にもギリギリではあるけど早朝スタートなら日没ぐらいには戻れる。これはチャレンジしてみる価値ありそう。 というわけで紅葉も期待しつつ剣山スーパー林道西側区間の完全制覇アタックにチャレンジ。朝4時起きで剣山スーパー林道の西側区間へのスタートポイントに移動。7時からアタック開始。気温3℃、めっちゃ寒い。装備はガッチリと冬仕様。厚手アンダーに冬ウェア+冬アウター。バッテリーの持ちが気になるけど早朝は寒すぎるのでグリップヒーターもON。 R193で剣山スーパー林道が分断されてるポイント。ここは例年なら11月初めが紅葉綺麗なはずなのだが、色付き薄いままだいぶ散ってる感。今年は紅葉的にはハズレっぽい感じがする。暑いのが長引いたのが影響したか? 来月からは冬期の通行止め。たぶん今年はこれが剣山スーパー林道の走り納め。 R193の雲早トンネルから終点へ向かって剣山スーパー林道の西側区間を全て走り切る予定。さて想定通り戻ってこれるのか? 剣山スーパー林道の西側区間へ入る。 なんか動物の鳴き声たするので上を見たら猿がいっぱいいる。この辺で猿を見るのはじめてだな。そういや熊の目撃も多発してるようだ。以前は四国には熊はいないと言われてたけど、もはや確実にいる。熊避けの鈴をONにして走ることにする。 ダートに入った。相変わらずのダート天国。フラットダートベースのジャリジャリと滑りやすい路面。部分的には石多かったり荒れてるとこもあるけど基本的に走りやすい。今回はタイヤのエア圧をちゃんと落としたので乗り心地もよくて快適。 色付きは甘いけど天気いいから許しておく。 落ち葉どっさり。本来はこの辺の標高だと葉っぱ落ちて紅葉終わりかかってる頃。今年はついこの前まで暑かったから季節がズレてる感じ。 快晴で気持ちいい。気温は5℃ぐらいだけど太陽光がほんわか暖かい。 ファガスの森。まだ営業時間前。ここが開いてる時に通過したのでは高の瀬峡どころか山の家すら行けない。西側区間を制覇する場合はファガスの森は早朝の通過ポイント。 ひたすら標高を上げていく。じわじわと色付き薄いまま葉っぱ落ちてる木が増えていく。 だいぶ色っぽさが減ってきた。この辺から上はもはや冬。 徳島のヘソ。 まだ8時過ぎなので誰もいない。通過する車やバイクもゼロ。この辺一体を独り占め。なんと贅沢なことか。 標高1500mなので他の山々は下に見える。いつもならここで椅子出してコーヒー入れてのんびりと、ってパターンなのだが、今日はそれやってると帰ってこれない。景色眺めるだけで我慢して先へ。 ひたすらこんな環境を進む。 最高標高ポイント。公式には1525mのようだ。ここからしばらく下り。 ぶっ飛ばして下れるけど部分的に荒れてるとこがあるので慎重に。この辺はSUVモドキで通過するのはテクが必要。落石も多いので割れて尖った石にサイドをガツンとやるとヤバイ。 ガードレールぶらーん。かなり整備されている林道ではあるけどダート林道は基本的に危険と隣り合わせ。崖側は落ちると引っかからない場所も多いので、ちゃんとリスク管理しながら走る必要あり。 意識してない人も多いけどこの辺には救急車は来れない。そもそもまともな市の中心部から車で4時間ぐらいかかる超山奥にいる。その上、クロカン四駆推奨の長いダート林道に入り込んでいる。万が一があると山登り中の事故と同等。緊急時はドクターヘリのレベル(1箇所ヘリポートがある)。ついでに携帯電波もほとんど入らない。超リスキーな場所で遊んでることを頭に入れておくように。 風の広場。ここも誰もいない。朝8時半だと手前半分は山影にはいるのか。 ちょっとだけ風の広場で休憩。 雄大な景色だ。フツーにダートポタリングとして走ってくると、ここでデイキャン装備を出してランチしてグダグダが最高。ただし、名前通り風が強い時は始末が悪い。気を抜くといろんなモノが飛ぶ。イスも飛ぶのでペグダウン必須。あと雲に絡まれると一瞬にして真っ白で視界不良になったりもする。大自然を肌で感じれる場所。 引き続き下り基調。 エスケープ路との分岐点。ここから北へ離脱することができる。が!道はエグいので気軽に通れるルートでもない。剣山スーパー林道周辺は舗装路も過酷な道ばかり。 先へ進む。天気いいので日向と日陰の明暗差で目がチカチカする。 次のエスケープポイント。南へ下る舗装路に逃げると集落まで下れる。ただし集落では何のサービスも受けれない。店がないのは当然として自販機もない。エマージェンシー用の水と食べ物は必ず携帯しておくこと。 今日はやや装備少なめだけどCOHO XCにはそこそこモノが入ってる。バッテリー2本積んでる時点で+6kg、水は2本だけ入れて1.2kg、その他モロモロで10kgちょいぐらい。もっと低重心にしたいので床を改造したいところ。 太陽光がキツイからうまく色が出ないなぁ。サングラスは偏光だから綺麗に見えるんだだが写真撮るとイマイチ。そろそろPLフィルター買うか。 ポツポツと色づいたとこある。青空バックの紅葉はいいねぇ。 バッテリーの1本目が終わったので交換。 まだだいぶあるな。HIGHモード一択だとR193の雲早トンネルからこの辺までで1本終わる。まだ時間は9時半、7時スタートだから2時間半で使い尽くしたことになる。アップダウンの厳しいダートをCOHO XC付きで走ると504Whではこの程度。バッテリー3本体制でもこの環境下では慢性的に足りない。 8月に山の家まで行ったときはCOHO XC付きでECOモードを多用して徹底的に節電しながら走った。今回はHIGHモード一択。バッテリー1本で走れる獲得標高の差は220mぐらい。1本で1100m登れるのでバッテリー消費の差としては20%。想定通りHIGHモードの方が20%多く消費してる。 そして同じ位置まで辿り着くという意味ではHIGHモードの方が1時間早い。逆に言うとECOモードの方が1時間以上長く走れる。でも遅いので「遅く長い時間走ってる」という感じが強い。ECOモードは20%の節電にはなるがそれ以上に時間を失う。そして体力も余計に奪うので個人的にはロング時はHIGHモードで走る方がバランスが良いと思ってる。バッテリーはスペアを用意すればいい。 広いスペースがあったので休憩。小腹が減ったのでソーセージパンで補給。 ここは電波あるようだ。速度遅いけどどーにか通信可能。 開けてる方から雄大な景色を眺める。山脈がいくつも見える。山だらけの深い場所にいることがよくわかる。 先を急ぐ。このペースだと山の家に着くのは11時過ぎてしまうなぁ。獲得標高1600mオーバーのダート47kmは甘くない。思ってるよりも進まない。断続的に止まって写真撮ってるのも足を引っ張ってズルズルと想定時間が遅れていく。 やっぱ色付き甘いか? 山からの水でミニ小川。土が持っていかれて掘れてるので舐めてかかると痛い目にあう。 フラットダートっぽい下りはスピード出るのだが、ジャリジャリと滑りやすいのでオーバーランしないように注意。あとたまに対向ジムニーが来るのでブラインドコーナーは速度控えめに。 エスケープ路との分岐まで来た。ここから山の家まで4km、つまり43kmを走破。でもここからの4kmがずっと登りで厳しいんだよなぁ。すでにだいぶ足使ってるからこの段階からの登りはE-MTBでも疲れる。 気合い入れてラスト登りに突入。 太陽当たってるとこと山影の明暗さが激し過ぎてフツーには写し込めないのでHDRを使ってみる。色も出るし黒潰れだった自転車も浮かび上がったが、やっぱちょっとウソ臭い絵になってしまうな。 これもHDRで撮るべきだったか?明暗さが強過ぎて写真にすると情景がよくわからんな。人間の目では影の部分も見えてるのだが。 ひたすら登る。ダートの登りって同じ距離の舗装路登りよりも果てしない。なんか進まない感が強い。 山の家到着。やっぱりダートの47kmは遠い。 ランチはおとこ気カレーにしてみる。どんなモノなのかは知らん。 うーむ、これは確かにおとこ気カレーだ。おとこが好きなモノを詰め込んでる。オムライス、トンカツ、ウインナー、焼肉にカレー。ボリュームすごいのでお腹いっぱい。こんな山奥のすごい場所で暖かい食べ物をがっつり補給できるありがたさ。 ビックオフで来てた人が話しかけてきてしばし雑談。自転車も乗っててE-MTBに興味あって調べまくってるとのこと。この辺をウロつくとバッテリー3本はいるよー、って話などをぐだぐだ。 さて禁断のトンネルの向こう側へ。ここ通ったのもう何十年も前だ。どうなってたのかまったく覚えてない。 脅しカンバン。ビックオフの人の話では荒れた場所は今日時点ではもう綺麗になってたようだ。荒れてる方が面白いのになー。 トンネル後はひたすら下りが続く。青い空と山と延々と続くダート。すごい環境だ。 それにしてもスゲーとこに道路を作ったもんだ。 下りダートをぶっ飛ばす。ジャリジャリと滑るのが難点だけど傾斜がぬるいので速度が出過ぎることもなく心地よいペースで下れる。 なんかトンネルからこっちの方が紅葉してる。西向きは条件いいのか? 良いねぇ。 色鮮やかだ。なんと贅沢なダート下り。 絵になりすぎて下ってる途中だけどフルブレーキングで止まって撮ってしまう。下りなのにペース上がらない。 ひたすらひたすら下って舗装路になった。長く下りすぎて腰が痛い。この辺が高の瀬峡か? レストハウスに到着。ここが開いてる時に来たのは初めてだったりする。そもそも何十年も来てないけど。 ゆず祭りやってた。お土産を入手してCOHO XCに突っ込む。 この辺の紅葉はさっぱり、、、 残りの舗装路を下って剣山スーパー林道の終点へ。ここで終わり。E-MTBで西側区間を完全制覇!まだやった人いないんじゃないかな?バッテリー1本だと足りないし、スペア背負って2本体制ならここまでは来れるけど出発位置に帰れない。出発位置に戻るには3本必須。となるとバッテリーを運ぶためにCOHO XCが必須。色々と敷居が高い。 ダート用にめいっぱい下げていた空気圧を舗装路用に上げる。あとはR195をひたすら東へ。ビミョーな下り基調なのが助かる。 集落が見える。だいぶ標高下がったので暖かい。15℃ぐらいか。上はほぼ10℃以下だったからウェアが合わない。組み合わせを変えて調整。 透明度高いなぁ。川底がはっきり見える。 そして2本目のバッテリー終了。ラストバッテリーに交換。位置的に足りるはずだけどわりとギリギリか。 ゆず大橋。これを渡るとR193に合流。あとはR193を北へ。 道路沿いに立派なサイクルラックがあった。この辺の道路はサイクリング用途を想定しているようだ。R193だけど大轟の滝の手前までは2車線の快走路。そこから先は酷道193になるので別物。 この辺は水の透明度がエグいな。ここ結構深いのに川底クッキリ。 これは、、、巨大岩にサビサビ鉄階段が繋がってる。あの岩の上につなげて何をするんだ?写真ではスケール感が伝わりにくいけど岩はとんでもなくデカイ。すごい高さがある。見てるだけで怖い。 木沢トンネル。以前は右側に見える黒い穴の部分に細いトンネルがあったようだが、土砂災害で斜面ごと崩れて復旧不能になってしまったようだ。その後、新しくこの木沢トンネルを1.2kmも通して道路を復旧したっぽい。 車の通らない1.2kmのトンネルはパラレルワールド感抜群。トンネル出たら別の世界に入り込まないかドキドキする。 いつもの合流ポイントまで来た!あと12kmぐらいだけどここからが舐めてかかれない。獲得標高600mオーバーの酷道を走り切る必要がある。バッテリー残量は3メモリ。ギリギリだな。標高をぐんぐん上げるので日没と合わさって気温も下がる。ウェアや手袋を早朝スタートの状態に戻して対策。 急速に暗くなってきてるけどスローシャッターで撮る滝の撮影には都合いい。大轟の滝。水量豊富でダイナミック。 R193に沿って流れる川。相変わらず川に転がる岩のスケールが異常。 もう暗いけど大釜の滝も強引に撮影。本来なら周りが紅葉してる絵になるはずなのだが今年はさっぱり色がついてない。 真っ暗になる一歩手前ぐらいに車まで戻った。バッテリーは残1メモリ。ほぼ最後の1メモリ分は残ってる感じなので余裕あり。でも、朝と夕暮れ時に遠慮なくグリップヒーターを使うとギリなんだろうな。ルート的に3本でちょうど、って感じ。 走行120km、獲得標高3353m(Strava計測)。先週は最長記録を更新したけど今回は最高獲得標高を更新だな。それにしてもダートは58kmぐらいだったからこれだけ走ってもMSBRより楽な条件なのか、、、COHO XC付きではあるがHIGHモードで走ってるので平均速度も有利なはず。ダートロングってやっぱ甘くないなぁ。 まー、MSBR対策は来年まで忘れておこう。当面は楽しく走れればOK。剣山スーパー林道の西側区間を1日で走破して戻って来れることがわかったのは大きな収穫。 ぐんぐん冷えてきたので手早く片付けて撤収! |
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剣山スーパー林道の西側区間を完全制覇
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