TRS2AMのインプレ(1ヶ月版)

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2019.10.03


納車されてから1ヶ月と10日。合計で920kmぐらい走った。

天気運が悪くて思うように走れてない感があるが、、、淡路島ロングライド150で丸一日の舗装路ロングをやった。荷物積んだCOHO XC牽引のポタもやった。MTB本来の使い方じゃないけど私にとっては重要なポイント。

いろんなシーンで実走行してよーやく全体が見えた。まだ自分好みに合わせる調整の道半ば。ここからも評価は変わっていくだろうけど1ヶ月乗った段階での追加インプレをしとく。

 舗装路ロングライド能力は高い


個人的に重要になってくる舗装路ロングライド性能。RZ120より遅いと思い込んでたが実際はそーでもなかった。不思議なことに2.6インチ幅のゴツいブロックでも遜色なく走れる。延々とアシスト外速度で巡航するシーンでも問題ない。

ゼロから巡航速度に「加速」する時には車重やタイヤの重さは悪影響。でもその部分はE8080が打ち消して軽いペダル体感で車速がのる。発進2秒で軽やかにアシスト外速度に到達する。カーボンロードより軽快。

速度出るとアシスト切れるが重量や回転系の慣性で速度維持はしやすい。足はしっかり使うことになるが不快な状態ではない。RZ120と同じ疲労感で同じレベルで走れる。

アシスト外の速度域では、平地に見えて僅かに登ってる条件下ではRZ120が速い。逆に僅かに下ってるとTRS2AMの方が速い。淡々と平地走るとほぼ同等という印象。タイヤがロケットロンの2.6ということを考えると驚異的。レーシングラルフがあったらもっと速いはず。

ペダリングロスもほとんど感じない。サス構造とかジオメトリーの関係なのか無駄なく推進力になってる感が強い。RZ120が設計古すぎてロス大きいのかもしれんけど。

結局のところTRS2AMの舗装路ロングライド能力は思ってたより高い。ロングライド系イベントを走る程度はなんの問題もない。問題ないどころか山岳路が含まれてたら大幅に余裕が生まれる。

そんな性能なのでRZ120の立場がなくなった。1年半前の「PSA1を1年間乗って思うこと」で書いた、

“アシスト技術が進化すればRZ120の楽しさの領域をどんどんカバーしてくるはず。「自転車としての体感的な楽しさ」がアシストユニット載った自転車で実現されてくると、人力自転車の意味は急速に薄れる”

ってのが早くも実現されてしまった感じ。TRS2はアシスト外領域での走る楽しさはRZ120と同等以上。RZ120の価値は完全に飲み込まれてしまった。

個人的には人力のみ自転車は完全に終了。うるさいアシスト音の問題は残ってるが、、、

 TRS2はトレーニングとしても走れる


そもそもトレーニング走りは大嫌い。主体はロングポタ。距離は走るが頻繁に止まって遊ぶ。遊ぶこと、楽しむことが目的。そのついでで適度な運動ができればそれでいい。

でも、ある程度の脚力や体力は維持しないといけない。王滝やロングライドイベントを楽しむには必要。楽しく遊んでると勝手にトレーニングになってるのが望ましい。RZ120でロングポタはトレーニングになる。ちゃんと走るMTBなので基本的は快適。でも強制的に高負荷で不快になるシーンも多くてストレス。寄り道したい場所があってもキツすぎるとモチベーションが下がる。行くのを断念することも多い。

PSA1だと高負荷ストレスはない。でもペダリングと走行感のバランスは極端。アシスト領域では軽く高ケイデンスの方向に偏る。走らない自転車なのでアシスト外速度で頑張る気はしない。運動としてカロリー消費はするけど脚力鍛える方向とは違う。

このジレンマをTRS2は解消。TRS2AMをアシストOFFで乗るとRZ120と同じ方向。車重とセミファットタイヤの影響で発進はもっさりだが基本的に走るMTB。アシストOFFでロングポタしてもRZ120とあまり変わらない。実際、W011のエラー出たときは人力走行で走ったが問題なかった。

その基本性能にE8080が加わる。発進はカーボンロードのような軽いペダル踏み込み。踏まなければ動かない、踏めば踏んだ時だけ踏んだ量だけ軽い体感で動く。PSA1のようなモーター補助のムラ感や先走り感はない。

軽いペダルを適切なトルクで踏むことにはすぐに慣れる。結局のところ加速が妙に速いのが基準になる。加速に負担がないので減速や停車に何のプレッシャーもない。発進時に不快感がないので巡航状態のモチベーションも上がる。走るMTBなので快適にほどよい負荷を維持する状態が続く。平地っぽい場所ならアシスト外、バッテリーは消費しない。

そして高負荷で嫌になる登りはE8080がガッツリ支える。踏まなければ進まないが、不快感ない負荷で踏める状態が維持される。瞬間的にガツンと踏めばリニアにガツンと反応する。知らないうちにまぁまぁな負荷で踏んでる。モチベーションも下がらないので結果的に高効率で足を使わされる。

不快感は一切ないのに走行後の疲労感はわりと大きい。カロリー消費だけでなく足の筋肉もパンパンになる。快適で走りすぎてしまうんだろな。まさに理想的な意識しないトレーニング。私の乗り方とモチベーションでは人力よりもTRS2の方が運動になる。

 サイクルトレーラー、COHO XCとの相性


バーレーシャフト取り付けに関しては相性が悪いというか対応していないイレギュラーなDIY対応をしないと接続すらできない。

現時点でTRS2でCOHO XCを牽引してるのは世界中で私だけだと思うが、、、

TRS2AMとCOHO XCの相性は素晴らしい。トレーラーを牽引する時のネガな部分がほぼ解消された。COHO XC付きだと便利なのだが負荷が高くなるのが欠点だった。とくに登り方向は顕著で速度が落ちるので行動範囲は狭くなる。荒れたダートを走破できるトレーラーなのに山を登りきれない。常にジレンマとの戦い。

これがTRS2との組み合わせで一気に解決。とにかく普通に走れる。登りのストレスもまったくない。山方向の行動範囲という意味ではRZ120単独よりも広い。TRS2の重さやセミファットタイヤのジャイロ効果で牽引時は超安定。クネクネの下りを爆走しても不安定な感じはまったくない。トレーラーを牽いてる感すら薄い。

5kgぐらいの荷物を積むと牽引の重さを感じるが登れない坂はない。さぞかしバッテリーを消費すると思ったが気持ち程度しか変わらん。気づかないうちに足を使わされる、という特性が効いてるようだ。おかげで走行後は足がかなり疲れてる。過負荷がないので快適だが調子に乗りすぎると人間側がもたない。

でも、走りすぎて疲れてボロボロ&足パンパンでも、その状態のまま5kgの荷物を積んだCOHO XCを牽いて坂を延々と登れる。速度が10km/h以下になることもない。うっとおしい夏の虫も振り切れる。

もはやこの領域になるとRZ120と比べることすらできない。RZ120ではこの状況で坂を登るルートなんか行かない。その手前の段階すら時間的に辿り着けない。負荷の条件が悪くなればなるほど人力MTBとの差が極端になる感じ。もうRZ120でCOHO XCを牽引することはない。

 今後の改善点と方向性


今後の改善は今まで乗ってきたRZ120に劣る部分を対策すること。正直、RZ120はかなりお金かかってる。時間とお金かけて私好みに細かくシビアに詰めてる。私専用マシンとしてレベルは非常に高い。これからはTRS2を近い体感に近づけていく。

ポジションはだいたい満足いく状態になった。タイヤはレーシングラフルが存在しないので仕方ない。当面はロケットロンでやっていく。ロングライドで実害はなかったので許容範囲。今後レーシングラルフに2.6インチが追加されることを願う。

次なる対策はショック。フロント、リアともに交換予定。920km乗ったことで自分にとっての問題点が具体的に見えた。好みの乗り心地とダート性能を両立させる。標準のショックはフロントはイマイチ。激しい場所でも遊べるが根本的に性能はよくない。コイル式なので調整範囲も限定的。交換はフロントが先。

リアは動きが好みなら交換の必要はない。調整機構は少ないが性能は十分に確保されてる。特性が好みかどうかだけの問題。私は好みとして合わないので変える。

その先にギヤ比の変更と多段化かな。RZ120のXTR-Di2トリプルとの落差が極端すぎる。12速にしても遠く及ばないが少しでも近づけないと辛い。ホイール変更も必要で大騒ぎになる感じなのでしばらく先だが、、、

つーか、12速版XTのDi2出ないのかな。走行写真を撮る身としては左右両方にシフトレバー欲しい。右手にカメラ持つとシフトできないのが辛い。どーにかなると思ってたが、どーにもならない。XTR-Di2でフツーにやってただけに逆戻りできん。

まーボチボチと改善していくか。

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